こんにちは彫金師の上谷です。
最近はハンドメイドでの副業も流行ってきているので、色々なものの作り方がネット上で紹介されています。
私は独学でプロの彫金師になったのですが、
危ない事や気を付けることを注意してくれる方いなかった事と「とりあえずやってみよう」のスタンスが災いし、
色々とケガや危ない事態にも陥っています。
そのおかげで慎重に作業するようになったので結果的には良かったと考えていますが、
人によってはシャレにならないケガをしてしまう事もあると思います。
一段踏み込んだ作り方をする場合は注意する点も増えてくるので
今回はハンドメイドで金属加工をする時に気を付けておいた方がいい事を紹介します。
また金属加工は加工する対象によってやり方が全く違う事が多いので、
段取り的に気を付けた方がいい事も紹介していきます。
これから金属アクセサリーの製作に挑戦される方は一度ご覧ください。
ハンドメイドで金属加工をする時に気を付ける事。
まず今回紹介するポイントは大きく分けて2つ。
- ハンドメイドを始める前に段取りなどで気を付けるポイント
- 作業中のケガなどの危険に気を付けるポイント
それぞれ解説していきますが特に①はハンドメイドで金属加工を始める前に気を付けるポイントになっています。
では細かく書いていきます。
ハンドメイドを始める前に段取りなどで気を付けるポイント
まずはハンドメイドで金属加工を始める前に気を付けるポイント。
金属の種類と形状によって製作方法が変わる
大まかに金属加工と言っても加工する金属の種類と形状によって作業内容は大きく違ってきます。
加工する金属の形状
- 線・棒(丸カンなどを含みます。)
- 板
- 筒
- 金属の厚み・太さ
続いて金属の種類
加工する金属の種類
- アルミ
- 銅
- 真鍮
- シルバー
- 洋白(ニッケルシルバー)
始める前に「どの形状の金属をどうやって加工するか。」、このような方向性を決めておくと作業が楽になります。
これらの事は金属加工以外のハンドメイドにも該当するはずです。
下記の記事は本記事の内容からさらに一歩踏み込んだ金属の特徴などの内容を紹介しています。
やりたい方法・技法の習熟の難しさを考える。
丸カンでパーツをつなげるだけのアクセサリー作りではなく、
彫金のように技術が必要になってくるハンドメイドの場合、技術を習得する難しさというのがあります。
例えばゴールドフィルドの金属線をメガネ巻きにするだけでも上手い下手はあります。
もし副業で稼ぎたいと考えている人は技術を習得できるかどうかの確認も重要です。
確認と言ってもやってみないとわかりません。
たまに問い合わせで

僕に出来そうですかね??
という質問が来るんですが、そんなこと私にはわかりません。
その疑問が出た時点で、その技法はやらずにもっと自分が出来そうだと感じたものに挑戦しましょう。
趣味でやる方はその作業自体が目的なので気にする必要はないかもしれませんが、
独学の場合どの程度が「出来ている状態」なのかがわかりにくいので、
難しい技法をちゃんと習得したいのであれば彫金教室や学校に行く事をオススメします。
必要な工具を調べてから始める
金属を削るリューターの先端工具や研磨するための先端工具など、当ブログでは製作に必要な工具を合わせて紹介しています。
なぜかというと彫金初心者だったころの私が工具について全く無知であり、
当時はネット上で彫金に必要な工具について公開しているようなサイトがなかったため
「とりあえず買って使ってみる。」というスタンスで大散財したからです。

大散財は言い過ぎじゃない?
自分の製作したいものに適した工具がなければ買うしかないので結構なお金が出ていきます。
・初心者には一つの工具を応用して色々な使い方をするというのはハッキリ言って無理。
工具の応用や日用品での代用というのは作業を繰り返して
勝手がわかってきて初めて「これでも出来るじゃん。」となるので初心者にはまず出来ません。
無駄なお金を使うと初めは特にやる気が削がれるので
ハンドメイドを始める前に必要な工具についてしっかりと調べることをオススメします。
彫金の工具はこちらの記事をご覧ください。
防塵などの作業環境やケガについて
先述したような作業前の段取りについての確認と同じぐらい作業中の環境も重要になります。
過去にイベントなどで話したお客さんの中で彫金をやめたという方の主な理由がこちら
- ホコリや薬品のニオイで具合が悪くなった。
- 結婚したら作業できる環境(部屋)が無くなった。
- 作業音に近所から苦情が来た。
このように始める前に環境的に作業可能かを確認した方が良いようです。
服飾をやっている知り合いもミシンを使っていたら隣の部屋から苦情が来たと言っていたので、
作業音への苦情は金属加工に限った話ではありません。
防塵など作業環境
以前ロータリーバーを紹介した記事を書いた時に防塵についても書きました。
金属の加工をする際は必ず粉じん(金属の粉や部屋のホコリ)が舞います。
部屋のホコリは掃除をすればある程度なんとかなりますが、
作業中にでた金属の粉は集塵機がなければ部屋の中を舞う事になるので
防塵ボックスの購入やマスクをするなどの対策が必要になります。
以前の記事では「防塵ボックスを用意するか、ひと部屋を丸ごと工房にするか」と書いた通り、
最低限何かしらの対応をしないと続けるのは難しいです。
ワイヤーアート系の作業はロストワックスでアクセサリーの原型を作る作業に比べて全く削りカスが出ないので、
簡単なものであればリビングなどできますよね。
ケガや火事の危険性を考慮する
ケガについて
金属加工の作業のほとんどはケガをする可能性が少なからずあります。
必要以上に怖がる事はないとはいえ
実際に指を大きくケガした人間がいるという事実はあります。

自分もケガをするかもしれない…。
このように注意するのは非常に重要です。
火事の危険性について
金属加工に火を使う場合、火事の可能性があるという事を絶対に忘れないでください。
火事を起こすと最悪人を害することになります。
このブログでも火を使った金属の加工方法を紹介しています。
繰り返し書いているように火事を起こしてもIMULTAとその関係者は一切の責任を取りません。
あくまで自己責任になるので自分で責任を持てない方は火を使う作業はやめておきましょう。
防炎に関しては他の記事で紹介しているのでご覧ください。
まとめ
今回紹介したポイントはこちら。
- 金属の種類と形状によって製作方法が変わる。
- やりたい方法・技法の習熟の難しさを考える。
- 必要な工具を調べてから始める。
- 防塵など作業環境。
- ケガや火事の危険性を考慮する
多いように感じるかもしれませんが、これらを考慮してから始めるだけで
下調べ無しでハンドメイドを始めるよりもはるかに効率的に楽しく作業できるはずです。
Youtubeで簡単に副業が出来ると謳っている動画がたくさんありますが、簡単に出来るのは一部の天才だけです。
当ブログのようなやり方を紹介するブログを書いている人間としては
ある程度下調べをしてから始めることをオススメします。
IMULTAでした。
詳しい作り方を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
副業として将来販売イベントなどへの出展を検討されている方はこちら
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