リューター

こんにちはIMULTA彫金師の上谷です。

 

前回は時計を彫っている様子を書きましたが、このブログも「彫金 彫り方」の検索で一番上に上がっているようですね。アリガタイ

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彫金で腕時計に模様を彫り入れるお仕事を受けています。ステンレスに彫り入れするのはシルバーなどよりも技術がいるので割高のお…

↑前回の時計の彫金のブログです。

最近はあれこれと彫っていますが、前回の予告の通りそれと並行して工具についても書いていきます。

「リューター・先端工具が何かとかもうわかってるからwww」って人は

目次の「ロールサンダー」の項目から読んでください。

リューター

このブログでは彫金(金属に模様を彫る事)と合わせて研磨、鍛金などなど全般的に彫金の工程のあれこれに関して書いています。

私は全て手作業でやっていますが電動工具のリューターも使っています。

 

・リューターとは

電動で先端が回転し彫金作業(彫金以外も含める)を効率的に進めることができる工具である。フットペダルを付けることによって足元の踏み込みで回転数を調整することもできるのでとっても便利、ミシンみたいなものだと考えると想像しやすい。

下の写真だと緑色のものが持つ部分(ハンドピース)の先についています。

このように先端の工具を用途によって付け替えて使用します。

 

先端工具って何ぞや??

そもそも先端工具ってなに?という感じだと思うので簡単に説明します。

リューターは先端に別売りの工具を付けて使います。

リューターは「ルーター」って呼ぶ人もいるんでどっちも正解です。

先端工具は【ビット】と呼ばれます。何人か【バイス】、あー、あと【ポイント、ポインター】って呼ぶ人もいますね。私は齟齬がないように【先端工具】と呼んでいます。カタカナで呼ぶときは私は「ポインター」呼び派です。

多種多様なものがあって用途によって付け替えて使います。

リューター
リューター

工具屋さんにリューターの先端工具を買いに行くと

「やべぇ、どれを何に使っていいかマジでわかんねぇ…。」

前知識なしで行くと間違いなくこうなります。

リューターの先端工具以外はなんとなく形状とそばに書いてあるポップのようなものからわかるのですが先端工具は膨大な数があるのでポップもなくてわかりにくいものが多いです。

見に行けば「分かりにくい」という事が分かります。マジビビル

初めのころなんて店員さんに何をどうやって聞いたらいいかもわからないんでわからないくせに「ふ~ん。」みたいな感じで棚の前で眺めてました。

最終的になんもわかんないのに勘で買ってました。

皆さんはちゃんと店員さんに聞いた方がいいですよ。

なかなかどうして勉強が必要で、私は一個一個使って確認しています。

「しています。」というのは今現在も使ったことがない先端工具が山ほどあるので、使ったことないものは積極的に買うようにしています。新商品とか大好き。

そんな趣味のように買い漁っていますが彫金をするにあたって必要&便利なものとか書き出してみたいと思います。

これもいつもの通り私の経験からくる独断と偏見から書いていくものなのであくまで参考程度に読んでください。

 

 

研磨用先端工具タンポポ
研磨用先端工具タンポポ

どれ使っても変わらないでしょ?とお思いのあなたに

超変わる

同じ種類の先端工具でもどこの会社のものか?または素材が何かによって当たり外れが大きいです。

多分使っているリューターとの相性もあると思いますが、買ってきた先端工具が数回の作業で使い物にならなくなることも普通にあります。

 

当時の私の使い方が悪かったというのもあるかもしれませんが、外れは二度と買わないので検証する気もありません。

いい感じのものを探しさまようのも楽しいので「自分で探すわ!!」という方は是非どうぞ。

先端工具の選び方

削る・磨く・穴を開けるなど用途に合わせて選びます。

ではとりあえず彫金をできるようにするにはどの先端工具を使ったらいいのか?

 

このブログで言う【模様を彫るという意味に限った彫金】ではリューターは使わないので

彫金を施すまでの金属造形と、彫った後(仕上げ彫りじゃなくて造形での彫りの後)にリューターは使います。

仕上げ彫りの角が丸まる(ダレる)ので仕上げ彫りの後は基本的に磨くにしても布にピカールとかコンパウンドをつけて手で磨きます。

 

このように全体の工程の中でもリューターを使う工程と使わない工程があるので、使う工程で自分がどのように使いたいかに合わせて選んでいきます。

削る編

だいたいの先端工具は削るんですが、ここでは表面を削るものを紹介します。

穴を開けるドリル編は下のリンクからどうぞ↓

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彫金、ジュエリーの製作工程で使用する先端工具(ドリル)について書いています。使用方法に関しては様々ありますが基本的な使用…

まずは基本の

・ロールサンダー
ロールサンダー#1000
ロールサンダー#1000

サンダーは雷の方じゃなくてヤスリの方です。紙やすりがサランラップみたいに巻き付いている先端工具です。

削りたい面に当てて削ります。

 

紙やすりが高速で回転しているので結構な速度で削れますが紙やすり側もダメになるので、ある程度使ったら表面を剥いて新しい面を出して使っていきます。

使っているうちにだんだんと細くなっていきます。

紙やすりの番手、数字が小さい方が面が粗くなるのでだんだんと番手を大きくして最低でも#1000までかけてから研磨するときれいに仕上がります。(写真のものは1000番)

リューターの使い方にまだ慣れていない時はこれが多分一番使いやすいです。

理由は#120の粗さのロールサンダーを除いてグリグリ当てても削り過ぎるという事がほぼないからです。

あくまで紙やすりなので#120(粗め)以外は微調整に使う程度で、例えば厚みを0.2mm以上削りたい時には#120以外は向いていません。

 

工具の加工の時

今回は金属の工具の加工についてですが、タガネなどの工具の形を大きく変える加工にロールサンダーを使うのは完全に時間の無駄です。

最後の仕上げで磨く段階でちょっと使うぐらいですね。

炭素鋼やハイス鋼を素材にした工具を造形していくには完全に削る力が足りないうえに、

ムキになってロールサンダーをあてていると無駄な熱を与えることになるので工具の状態が悪くなります。

 

ちょっと専門的な話で

「最後に焼き入れして硬くすればいいじゃんwww」

と言う方がいるかもしれませんが、ちゃんと熱処理して焼き入れ・焼きなましができる人間は

そもそも仕上げ以外の金属造形にロールサンダーは使いません。時間の無駄だから。

ハイス鋼の場合はそもそも硬いからグラインダー使おうぜってなるし。

 

初心者にオススメ

小さく切った紙ヤスリをつまむ先端工具のマンドレールが、初心者にはスーパーお勧めです。

マンドレールを買って100円で買える紙やすりを切って挟んで使った方がぶっちゃけ効率よかったりします。

マンドレール
マンドレール

マンドレールは先端工具の芯の部分の棒の名称です。

細く切った紙やすり
細く切った紙やすり

市販されているB5サイズぐらいの紙やすりをハサミでチョキチョキ切って挟みやすくします。

紙やすりを挟んだマンドレール
紙やすりを挟んだマンドレール

紙やすりを挟んだら巻きつけて使います。

細かい作業には不向きですが全体の凹凸をなくして均したい時はとても便利です。

スーパーお勧め、コスパいいし。

ただ細かい作業には不向きです。

シリコンポイント
シリコンポインター
シリコンポイント

名前の通りシリコンでできた先端工具です。

個人的には先に紹介したロールサンダーよりもシリコンポイントの方が使いやすいのですが、一か所に力がかかりやすいので均等に削る・磨くには慣れが必要になります。

柔らかくて弾力性があるので使いやすいですが、アクセサリーやジュエリーを研磨するうえでどの順番で研磨をかけていくかを考えながら作業できないと逆に時間がかかります。

ただ削る効率などで言うと、荒仕上のシリコンポイントを使えば上記のロールサンダーの何倍も作業が早くなります。

荒仕上のシリコンポイント
荒仕上のシリコンポイント
荒仕上のシリコンポイント
荒仕上のシリコンポイント

最終仕上げに使うシリコンポイントは金属面にグイグイ当ててもあまり減りませんが、画像で紹介している荒ら仕上げのシリコンポイントはすごい勢いで減っていくので(とは言っても一個59円)、初めはガンガン使い捨てるぐらいの感覚で使いこむのをオススメします。

商品名はシリコンポリッシュなんですね~。

ポリッシュは磨くって意味ですけどこれは鬼のように削れるのでいくら当てても光りません。

油断すると指とか爪ががっつり削れるので気をつけましょう、きつめの擦り傷みたいのができます。

削ると同時にシリコンポイントもカスになって舞うので作業中はマスク必須です。

 

先端工具は使っていると熱くなる

高速で回転する紙やすりやシリコンポイントをシルバーなど貴金属の表面に押し付けて作業をするので、長時間押し付けていると持っている金属は熱々になります。

手の皮が厚くなるまではとてもじゃないけど持ってられないです。

※たまに手の皮が厚いことをドヤッてくる人がいますが別に手の皮を厚くする必要はありません。

効率的に作業をしないとジュエリーが痛む

例えばロールサンダーでバカみたいに時間をかけて摩擦熱で手が熱い熱いと言ってる時間は無駄ですし、

意味のない熱を与えるのはあまりよくないので作業は効率的にやった方がいいです。

白い荒仕上のやつが一番便利ですね(写真のシリコンポイント)、ドイツのEVE社製のやつ。

何がいいってシリコン部分だけを付け替えて使うこともできるので廃棄するときも簡単。

他のマンドレール(リューターに差し込む金属の棒の部分)と一体化しているもの(松風のやつとか)は使い終わった後ただの金属の棒になりますからね。

私は削って毛打ち(彫る前の下書き、点描)用の棒にしますが、普通はしないと思うのでEVE社のやつをオススメします、世界で一番使われてるんですって。

ただ松風社製のやつは合体してる構造上薄いやつがあって、それが絶大に使いやすいです。

薄いとクニャクニャ曲がるんで側面を使って磨いたりもできます。好みですけどね。

シリコンポイントについては別の記事で詳しく書いています。

IMULTAの彫金製作ハウツーラボ

彫金作業で使用する電動工具リューターの先端工具「シリコンポイント」について書いています。初めて買うときにどれ買ったら良い…

 

IMULTA(@imulta_jewelry)でした。

 

彫金を施したスターリングシルバーのzippo
彫金を施したスターリングシルバーのzippo

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