【彫金師オススメ】彫金に使用する4種類の金づちの解説とハンドメイドに使えるハンマー2種類

おたふく槌
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こんにちはIMULTAの彫金師上谷です。

イベントで質問を受けたので今回の読む彫金教室は金槌とか木槌などのハンマーについて説明していきます。

彫金を始めるにあたって最初に買う工具の一つが金槌ですが、工具屋に行ってみると意外と多くの種類があるのでどの金づちを買ったらいいかわからなくなると思います。

筆者は手当たり次第に買って試したタイプですが工具屋さんで購入する前に前情報が欲しいという方は本記事をご覧ください。

また金槌以外も含めた基本的な彫金の工具の一覧はこちらをご覧ください。

初心者の方が彫金の知識を増やすために役立つ電子書籍を用意しています。

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目次

彫金で使うハンマー

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金槌

彫金で使う金槌はこの4種類が基本です。

この4種類以外にハンドメイドで使いやすいゴム鎚や木槌についてもサクッと書いていきます。

おたふく槌

おたふく槌は主にタガネで模様を彫る時にタガネを叩く作業に使います。※当然ほかの鍛金作業などにも使います。

販売イベントで彫金の実演をしていた時に「この金槌じゃないと彫金できませんか?」という質問を受けたことがありますが正直あんまり関係ないと思います。

専門的な工具なので一応おたふく槌でやった方がいいとは思いますが、私は独学で始めたのでやり始めた頃は全然わからなくてからかみ鎚を使ってました。

つまりちゃんと叩けるのであればどんな金槌でも構わないと思います。

ただおたふく槌の方が先端に重心があるので彫る時に使いやすいのは事実です。

おたふく槌
おたふく槌

・おたふく鎚が彫りに向いてるんじゃないかと思うポイント

以前の投稿で書いていますが、毛彫りタガネで彫ったり魚子タガネを打ったりする時は、基本的に金槌を振り下ろすような叩き方をしません。

持ち上げて落とすような感じで金槌の重さを利用して叩きます。※状況によって(実演)はブンブン振ります。

その関係で大きさが違うものがあります。

おたふく鎚は先端に重心があるので彫る時の叩き方に向いています。

魚子タガネ(ミルタガネ)の打ち方

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からかみ槌

基本的に金属の造形に使います。伸ばしたり叩いて曲げたり。

金属を焼きなました後に尖った方で叩くと金属を伸ばすことができます。

おたふく鎚の尖った方でも金属は伸びるのでどっちでもいいです。

この金槌は真っすぐ叩くよりも手前に引くようにスナップを効かせて叩くことの方が多いです。

イメージは窪みに引っ掛けるような感じですね。

厚みのある金属を叩いて伸ばすにはでっかいのが必要になりますがよほどちゃんとした伝統工芸の工房でもないと大きなものは使わないと思います。

彫金の入門者は正直縁がない金槌です。

金属を叩きのばす作業をしたい場合は叩いた時の力がきちんと伝わるように作業台の準備が重要になります。

いわゆる鍛金で必要になるものは切り株と金床(アンビル)です。

やりたい作業によって必要な作業台が変わってくるので以下の記事をご覧ください。

芋鎚

金属の造形・模様を付けたりするのに使います。

私はでっかいのは使ったことがないのででかいのはよくわかりませんが、細かい鎚目模様を入れていくために使う事があるので細いのは何本か持ってます。

模様を彫る時は使いません。

ただこれは、人それぞれ使っている金槌は違うので芋槌でも、そこそこデカいやつなら重さ的にも問題ありません。

私が用途分けしている中では「彫金の彫りやってみたいな~。」と思って始める人が買う必要はないと思います。

金槌で金属を造形する時は形を変えずに曲げているのではなくほとんどの場合が叩いた時の圧力で金属を伸ばしながら曲げる感じになるので少し厚みや幅に余裕を持たせて造形するのがいいと思います。

「読む彫金教室」という事で製作例を紹介している中で使用しています。

簡単な指輪づくりで学ぶ!!真鍮アクセサリーの作り方!!

真鍮のアクセサリーの作り方を鎚目ネックレスを作って学ぶ!!

槌目の装飾を入れる際はケガをしやすいので注意が必要です。

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撞木槌

これは木槌のみです。

薄い金属板の造形(叩いて形を変える)や、柔らかくした松脂の形を整える時に使ってます。

松脂をしっかりと造形したい時に使うので平面に金属板を接着したいぐらいだったら使いません。

例えるならこんもりとした松脂の中心をぼっこり窪ませる時とかに使います。

ただこれは松脂を柔らかく仕上げる手順も必要になるので、叩く前の段取りが必要になります。

余談ですが、彫金を始めたばかりの私が【形にひかれて買ったものの使い道がわからなかった工具】の代表です。

木槌

リング丸めたり造形など色々使います。

成形プライヤーでリング状にしていく時は、ある程度金属の厚み(2㎜)が出てくるとちょっとお高い工具でないと成形できなくなってきますが、木槌は使い方によっては結構厚めの金属でも曲げたりできます。

基本的に厚みを変えずに形変えたい時に使います。

木槌とはいえ無闇に叩きまくると金属とはいえめちゃめちゃ傷が入るので気を付けましょう。

リングのすり合わせ面は角を叩きすぎると潰れます。

1本持っておくと色々使えるので彫金の工具の中では、最も基本的な工具の一つです。

薄い金属の棒や金属線をリング状に変えたい人は成形プライヤーの方をオススメします。

ゴムハンマー

ゴムが割れてきたら色の違うゴム部分を取り換えて使えます。

ちなみにこの画像の黄色い部分がプラスチックで黒い方がゴム。

プラスチックハンマーという先端が両方プラスチックになっているハンマーもありますがこっちの方が
いいと思います。

薄い金属の造形にスーパー便利。

1.2㎜以下の金属であれば楽々変形させられるし安いし傷が入りにくいのでオススメ、「もっと早くから使っておけばよかった工具」の代表です。

ただゴムなので細かな造形の修正には使えません。

またゴムと言ってもビヨンビヨン柔らかいわけではないので間違って指を叩くと衝撃が余さず指に伝わるため油断するとケガします。

ゴムハンマーは気軽に使える割にしっかりケガにもつながるので気を付けてください。

ケガとは切っても切れない彫金作業での痛かったエピソードまとめ

↑この記事の中で紹介している内出血系のケガはすべて金槌・ハンマーで負ったものです。

まとめ

文中でも書きましたが金槌で金属の造形をする時は叩いた圧力で金属を伸ばしながら曲げることになります。

木槌やゴムハンマーはそういった変形ではなく叩く個所を工夫することで伸ばすことなく曲げることができる工具です。

作るものによって使用する工具や技術は変わってきますがハンマー選びをする時はこの辺を考えておくと希望のものに当たりやすいです。

余談ですが直で金属を叩くわけではなくとにかく重いハンマーを使いたい時はホームセンターのレンガ破壊用ハンマーがコスパがいいです。

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この記事を書いた人

上谷 俊介のアバター 上谷 俊介 彫金師

彫金萬代表、彫金ブランド「IMULTA」を運営しています。

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