こんにちは彫金師の上谷です。
彫金を独学で始めて現在はプロとしてご飯を食べています。
さて今回は彫金だけでなくハンドメイド全般、さらにはどのジャンルでもやり始めた時の初心者が「やりがちだけどやってはいけない事」を紹介していきます。
私の経験をもとにしているので響くかどうかは人それぞれですが、大半の方に共感していただけるであろう内容になっています。
これからハンドメイドをやってみようかな~という方は一度読んでみてください。
\IMULTAのオンラインショップはこちら/
ハンドメイド初心者がやりがちだけどやってはいけない事4選
それではまずやりがちでやってはいけないことの一覧をご覧いただきます。
- 工具(または本)を手当たり次第に買いそろえる
- 一つの方法に固執する
- ケガなどの危険性を軽視する
- 的外れなアドバイスを鵜呑みにする
それぞれの項目がそれぞれ少しずつ被っているんですがバランスが大事になっていきます。
ハンドメイドの工具(または本)を手当たり次第に買いそろえる。
まずはハンドメイド初心者によくあるのが、よくわからないから工具を手当たり次第に買いそろえる事。
作業をするうえで工具は必要になってくるので、ある程度は買いそろえる必要があります。
ただ「彫金」の中でも色々と作業内容が違うように「同じジャンルだから何かに使えるだろう。」という感覚でよく調べずにあれこれ買うのは非常にまずいです。
彫金の場合は「金属を彫る彫金」と「モデリングワックスを使うロストワックス製法」では使う工具が全く違います。

じゃあそれこそ全部、そのジャンルのすべての工具を買ったらいいんじゃない??
止めやしませんがめっちゃお金がかかりますし、そういった買い方をすると買ったことに満足して作業しなくなる可能性が出ます。
またロストワックス製法が自分の性に合っていた場合、そればかりやるようになるので彫金の道具は使わなくなります。
万が一全部の工具を満遍なく使うとしても作業時間が分散するので全く上達しません。
上達しないので確実にモチベーションが下がります。(これは確実)
私はやめませんでしたが、人によってはモチベーションが下がりきって止めてしまう事も考えられます。
冒頭で書いた通りこれはハンドメイドだけではなく全ての事に共通します。
例)友人「プログラミングを勉強する!!そのために性能の良いパソコンと評判のいい学習本を買って机も使いやすいものを買おう!!」
彼はそのパソコンで快適にYoutubeを見ているそうです。
工具のまとめ買いは自分に無駄なプレッシャーを与えることにもなるので、必要になった分だけちょこちょこ買いましょう。
最低限ネットで検索したり、そのジャンルの本で必要な工具を調べるぐらいはしてから買いましょう。


一つの方法に固執する
続いてのハンドメイド初心者がやってはいけない事は「一つの方法に固執する」。
これは一個前の内容にちょっと矛盾を感じる人もいると思いますが、さらに細かいひとつひとつの作業に焦点を当てた部分になります。
分かりやすく極端な例を挙げます。
彫金で金属に模様を彫る前には油性ペンで下書きを入れて、その下書きの線を消す時は100均の除光液を使って消します。
これは除光液に含まれるアセトンによって消えているのですが、彫金の工具屋さんにはアセトンは売っていても除光液は売っていません。
この時



正しい彫金をやらなきゃ!!工具屋で売っている物を使わなきゃ!!
となるとアセトンを使う事になります。(多分そんな人はいないけどあくまで極端な例です。)
その場合DAISOで売っている除光液110円で済むものを、500円ちょっとするアセトンで行う事になり、この下書きを消す作業は頻度が高いので、いちいちアセトンを使っていたらメチャクチャお金がかかります。
他には製作工程の順番や、通常使うであろう工具を省いてみるなど、色々と試してみることが重要です。
上手くいっている方法をあえて崩すような場合もあるので、非効率的な作業になることもあります。
ただ自分よりもハンドメイド歴が長い人に教えてもらった事でも、「自分には合っていない」という事は大いにあり得るので、検証の為に思い付いた方法はドンドン試した方がいいと断言できます。
シルバーアクセサリー製作はどんな作り方をするかで難易度が全く違ってくるので始めのうちは簡単な方法を調べて作りましょう。
特に100均の道具で使えるものはたくさんあるので、まずは「家にある100均アイテム(爪楊枝とか重曹とか)」で使えるものを確認しましょう。


ケガなどの危険性を軽視する
これはあまりいないと思うのでそこまで重要視していませんが「ケガなどの危険性を軽視する」。
パーツを組み合わせるようなハンドメイドにはあまり関係ないも知れませんが、特に彫金に関して。
彫金の場合は薬品も火も使いますし、ケガの原因になる刃物や金槌もたくさん使います。
さすがに自分がケガするとなると、皆さん言われるまでもなく注意すると思うので、過去に私が負ったケガのエピソードをご覧ください。
※グロいケガは読んでてアレだと思うので、ソフトな内容のケガのみまとめています。


的外れなアドバイスを鵜呑みにする
最近はSNSが発達しているので、もしかしたらこれにはまり込む人が多いかもしれません。
自分より作業している期間が長い人というのは無条件に凄い人・自分よりうまい人と思ってしまう事があります。
残念ながら真摯にアドバイスしてくれる人というのはそうそういないので、大体は的外れなアドバイスです。
しかし初心者のうちは判断がつかないのですべてのアドバイスを鵜呑みにしてしまう事があります。
実際過去の私のそばにはそういった放言をしてはばからない人がいて、鵜呑みにした私は一時期かなり迷走していました。
作業で失敗しても人に責任を取ってもらうものでもないので、自分が必要な情報かどうか、正しいかどうかは最終的に自分で他の情報と照らし合わせて決めるしかありません。
少しずれるかもしれませんが情報の集め方は重要になるので、こちらを参考にしてみてください。
彫金の独学に関しての情報の集め方を書いていますが、情報の集め方ではどのジャンルにも通ずる内容になっています。


ハンドメイド初心者がやりがちだけどやってはいけない事まとめ
今回紹介したハンドメイド初心者がやりがちだけどやってはいけない事の内容はこちら
- 工具(または本)を手当たり次第に買いそろえる
- 一つの方法に固執する
- ケガなどの危険性を軽視する
- 的外れなアドバイスを鵜呑みにする
これからハンドメイドを始めるという方はこのポイントに気を付けるだけで、かなり快適に楽しめるはずです。
特に工具に関してはちょっとずつ買う事で経済的にも負担が減るので続けやすくなるのは間違いありません。
すでにハンドメイドを始めている方でも「うまくいかないな~」という時は、どれかにハマってないか思い返してみると意外な発見があるかもしれません。
IMULTAでした。
\IMULTAのオンラインショップはこちら/






-
片切り彫り、彫金タガネを使った伝統模様の彫り方
-
片切り彫りのやり方、片切りタガネのみで波彫り。
-
片切り彫りで彫り模様の幅を広げる。
-
彫金の片切りタガネを使った直線の彫り方と練習方法
-
片切りタガネの「山彫り」のやり方を解説、これが出来れば彫金中級者?
-
彫金初心者の「はじめてのロウ付け」にオススメなフラックス解説
-
彫金で初心者が金属を彫る時にキレイに彫るコツ・ポイントを解説。
-
【彫金】片切りタガネの使い方。深さに出さずに広く彫るやり方。
コメント