第51回伝統工芸日本金工展に行ってきた、技術の粋を見る

日本工芸会金工部が開催する伝統工芸日本金工展
日本工芸会金工部が開催する伝統工芸日本金工展
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こんにちはIMULTAです。

今回は石洞(せきどう)美術館で開催されている「第51回 伝統工芸日本金工展」に行ってきたのでその紹介です。

伝統工芸日本金工展(長いので以降は金工展)は日本工芸会が主催している工芸展で人間国宝(重要無形文化財)の方を含め彫金・鍛金・鋳金の分野に携わるあらゆる方の作品を公募し、品評するとともに一般にも公開展示する催事。

簡単に言うと金工の超凄い作品がたくさん見れる展示会という事ですね。

今回は開催されている石洞美術館について展示会の内容、販売されている書籍などの紹介をします。

読みやすいように砕けた書き方をしますのでご了承ください。

目次

凄いものが見れる展示会「日本金工展」

第51回日本伝統工芸展
第51回日本伝統工芸展の入り口

美の巨人などの美術系のテレビ番組が好きな人はご存じかもしれませんが、今回お邪魔したのはこちらの「第51回日本伝統工芸金工展」。

日本工芸会が主催する「凄い技術で作られたものがたくさん見れる展示会」です。

公式サイトで記載されている金工展の趣旨はこちら

我が国に古くから伝えられている鋳金、鍛金、彫金等の金属工芸の保存と発展を期し、現代生活に即する作品を創り、広く一般の清鑑と批判を仰ぐことを目的とする。また、21世紀の生活空間に積極的に提案する作品創りを目指す若い人の育成を目的とした、若手育成に特化した出品部門「21⁺部門」を設け、わが国の伝統工芸の発展に寄与する。

第51回 伝統工芸日本金工展 日本工芸会公式サイトより引用

本ブログでも過去の記事でも紹介しましたが、現代では以下の3つの技術をまとめて「彫金」と呼ぶことが少なくありません。

  • 彫金
  • 鍛金
  • 鋳金

金工展で展示されている作品はどのような技法を用いたものかを名前からわかるものが多いので、詳細な説明が無くても分かりやすいですが、彫金の象嵌技法をメインにした作品でも象嵌を施す金属製品(器体)自体は鋳金で製作されているものもあります。

入館料は一般で500円、学生が300円です。

せっかく安いので学生は安く行けるうちに行っておきましょう。

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製作方法を知って深く楽しむ

金属工芸「伝統工芸作家の仕事」
金属工芸「伝統工芸作家の仕事」

展示してある出品作品をゆっくりと鑑賞するのも非常に楽しいので、それで十分という方もいらっしゃると思います。

もちろん筆者も楽しい。

ただもしこの記事をご覧の方で、展示作品がどのような製作方法で作られているかも知りつつ鑑賞したいという方には石洞美術館の入り口で販売されているこの本をオススメします。

それぞれの技法の内容について非常にわかりやすく解説してあります。(※一部例外)

日本工芸会金工部会50周年記念事業という事で昭和43年以来の工芸会発行の技法所だそうなので偶然とはいえいい感じの本に出合えました。

公益社団法人日本工芸会 金工部会がAmazonでも販売しています。

筆者は展示を見た後の書籍が販売されていることに気づいたので、入り口で先にこちらの本を購入して見ながら展示品を見るとより楽しめると思います。

出品作品それぞれについての作成経過についての解説ではありませんのでご了承ください。

第51回伝統工芸 日本金工展の入選作品の一つで長岡造形大学の修士:佐川和暉さんの作品に関しては大学HPから製作過程のレジュメを読むことができます。

興味がおありの方はご覧ください。

超絶技巧を実際に目にする

鍛銅盛錫花器「垂氷」
鍛銅盛錫花器「垂氷」

画像は石洞美術館賞を受賞した須佐真さんの鍛銅盛錫花器「垂氷」(※掲載許可いただいております)

須佐さんのインスタはこちら(@susamakoto1975) ←創作の様子などが見れます。

展示されているいずれの作品にも言える事ですが展示方法も相まって静寂の中で凛とした雰囲気に包まれていてなんだか厳かな気持ちになります。

照明の中で静かに佇む美術品を見るというのはそれだけで非日常を感じるので、なんだか自分までも特別な人間になったかのように感じさせてくれて不思議な感覚です。

創意が凝らされた作品を見ると創作意欲が湧く?

布目象嵌渦文鉄花器

画像は東京都教育委員会賞を受賞された鹿島和夫さんの「布目象嵌渦文鉄花器」(※掲載許可いただいております)

鹿島和夫さんのFacebookはこちら(使用した技法の解説をされていることもあります。)

筆者が美術展に行くのが好きだというと「創作意欲が湧くのか?」と聞かれることがありますが、創作意欲うんぬんよりもわからない事が色々と浮かぶので「なんじゃこりゃすげぇ。」となるために見に行っています。

人によっては刺激を受けると思うのでこれから金工をやってみたいという方にもオススメですね。

ちなみに作品名に記載されている技法名からこういう感じかな?と考えたりするけど作り方とかはサッパリ。

IMULTAでした。

独学で彫金をやってみたい方はこちらの電子書籍をご覧ください。

日本美術刀剣保存協会が主催している鑑賞研究会のレポートはこちら

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この記事を書いた人

上谷 俊介のアバター 上谷 俊介 彫金師

彫金萬代表、彫金ブランド「IMULTA」を運営しています。

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