ティアラ

こんにちはIMULTAの代表彫金師上谷です。

独学で彫金を始めてなんやかんや15年たちまして現在はIMULTAという自分のブランドを立ち上げて彫金師をやっています。

結婚式を挙げたのでその時のエピソードを紹介しようと思います。

最近は結婚式でお手製のティアラを作る人が多いという事だったので

私も「彫金師としてやってみるか。」となったわけです。

それでは今回は結婚式に絡めた彫金のお話でございます。

ティアラ製作

冒頭で書いた通り今回結婚式にあわせてティアラを製作することにしました。

せっかく彫金師なのでなにかそれらしいことをやりたくなりました。

以前テレビであばれる君がやっていたのを見たのもちょっと影響ありましたね。

 

ティアラ作りの発端

ウエディングプランナーさんと最初に顔合わせした時に

当然職業の話とかするので

「彫金師??何のお仕事で…、え~スゴ~イ!じゃあ結婚指輪とかもお手製なんですか?わ~!奥さんうらやましい~^^!!」的流れがありました。

セリフの部分がちょっとウザく感じる人もいるかもしれませんが、芸人さんなみにトークがキレッキレのプランナーさんでした^^

 

勘違いされるといけないのでハッキリ書いておくと、

打ち合わせ後のメール連絡や諸準備のアナウンスとなどなど手配が細やかで、その上トークもキレッキレなので

「こういう人がいわゆる【優秀なプランナーさん】なんだろうな。」っていうお手本のような人でしたね。

 

そんなこんなで流れ的に嫁さんの前でもうちょっとカッコつけたくなって、「じゃあ私ティアラ作ります。」となったわけです。

ちなみに今まで一度も作ったことはありませんが、作る技術は一緒なので多分大丈夫だろう的な見切り発車でした笑

 

ティアラ作りのデザイン開始

「どんなティアラがいいの?」

石とかいっぱい留まってると他のと代わり映えしないから彫りとか入ったオリジナルがいい。」

私が彫金(模様を彫る技術)に特化している事にも配慮してそう言ってくれたので、
あれこれ考えて書き上げたデザインがこちらです。

ヴィクトリアンデザイン画
ヴィクトリアンデザイン画

このブログやネットショップで紹介していますが、私はヴィクトリアンデザインとロココ調が好きなので、今回は好みに偏ったデザインにしました。
実際華やかな雰囲気のデザイン様式なので王道を外れているわけではありませんし🍣

ちょっとロココ調な感じも入れて左右非対称にして葉っぱが揺れているようなイメージにしました。

真ん中の部分は重量的に後から装飾を足そうと思っていたので空白になっています。※重さに問題なければいくらか石をゴテゴテ付けるつもりでした。

 

製作途中でも着けてみてもらって重いかどうかなど確認しながら作っていました。

あんまりゴテゴテ付けると重くなってしまいます。当たり前ですね…。

残念ながら私もティアラをしたことはなかったのでここら辺も探り探りでした笑

 




ティアラの素材

基本的にガチのティアラはプラチナ製です。※プラチナが発見されるより前は当然シルバーまたはゴールドです。

一般的な話ですがプラチナはシルバーより軽くて、合金の具合によっては丈夫さを上げられます。

そういった理由もあって繊細な宝飾品によく使われます、特にティアラ。
重いと疲れちゃいますからね^ ^;

ただ今回はシルバーで製作するつもりだったので
今回製作するティアラは0.7㎜の薄い銀板を叩いて立体的な形に持っていくことにしました。

シルバーの切り出し

 

まずはシルバーの板にデザインの紙を貼り付けて切り出していきます。

人によりますがこういった作業の(作業工程が多い)場合は効率を考えて私は結構デザインの枠ギリギリで切ります。

 

デザイン画切り出し
デザイン画切り出し

 

通常この後の工程の「蹴り彫り」は完全な板の状態で行うのですが私は作業の短縮のために工程を逆にしています、もしやりたい方がいらっしゃいましたら蹴り彫りから先にやった方がいいですよ^^;

 

 

模様をつけるために蹴り彫りをする

ハンマー・蹴り彫りタガネ・矢坊主・ヤニ台を使ってガンガン叩いて成形します。

ちなみに神社とかお寺さんの装飾も似たような作り方したりします

表面に筋を作るように模様に沿って蹴り彫りしていきます、彫るというより叩いて跡をつけていく感覚でしょうか?

蹴り彫り・ヤニ台
蹴り彫り・ヤニ台

切り出したときに奥さんに確認してもらったら「ちょっと重い。。」
と言われたので当初のデザインから変更しています。(軽くなりすぎるのはわかっていましたが着用者の意見が絶対。)
最初のデザインから見ると左右の斜め上の部分がなくなっていますね。

この作業をする時に『なまし』というより工程をちょこちょこ挟みます。

金属を加工しやすくする『なまし』

高温に熱した銀を冷水につけて急速冷却することで柔らかくする工程です。

銀だけではなくどの金属も加工しやすくするときに熱処理をします。

一般的な貴金属系は急冷すれば柔らかくなりますが、鉄は急冷すると硬くなります。

これをやらないとやりづらいし、最悪割れたり欠けたり破損しますΣ(゚д゚lll)

以前ある彫金師の方(すごい人)のお話を聞いた限りだと急冷すると金属が捻じれたりするので自然冷却するそうなんですが

一般的には水で急冷します。じゃないと時間かかってしょうがない。

蹴り彫り・ヤニ台
蹴り彫り・ヤニ台

一通り蹴り彫りが終わったら今後は裏返して矢坊主やタガネで叩いていきます。

 




ティアラの模様を裏から打ち出していく。

作業中の写真を撮り忘れましたが打ち出しが大まかに終わった写真がこちらです。

 

ティアラ
ティアラ

切りっ放しの板だった状態からポッコリと立体感のある状態に叩き出します。

ルプセという技法です。

ココから先は裏表からひたすら様子を見ながらたたき続けて立体的にしていきます。

 

では今回はこれぐらいで…、

次回は完成までを紹介します。

 

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IMULTA彫金師の上谷

IMULTAというブランドを展開している彫金師の上谷(ウエタニ)のブログです。彫金のハウツーとかお手入れの方法とか嫁さんのあるあるとか勝手気ままに書き連ねてます。気になる事があったら気楽に聞いてください。答えられる事は丁寧に答えます。わかんないことはわかんない。気が向いたら読んでみてください。