フィンランドで表面化したアジア人への差別意識。
今回の記事は2025年12月にフィンランドで発生した、いわゆる「釣り目ポーズ」によって表面化したフィンランドのアジア人への差別行為について、発端・関係者・時系列・公式対応の内容を整理し、後日参照できる形で残すための記録として残しています。
情報元の一つとしているYle(ユレ)はフィンランドの国営メディアです。
「釣り目ポーズ」とは、指で目尻を引き上げ、目を細く見せる仕草を指します。
この仕草は一般的に「東アジア人の顔貌を揶揄するものとして認識されているしぐさです。
ネット上で検索すれば差別としてその仕草をされたという経験談はいくらでも出てきますし、筆者自身海外でされた経験があります。
所感として今回の件は北欧に盲目的な理想を抱いていた一定数の日本人の意識改革になるであろうと考えているので、ある意味良かったのではないかと感じています。
これは皮肉ではなく日本人の抱く漠然とした性善説を見直すいい機会であり、フィンランドの国会議員がこの件を正当化しているという事実が、他国の文化・倫理観というのは明確に日本とは違うのだと認識するに十分な出来事だと考えます。
言うまでもありませんが差別は絶対に許されません。
発端:ミス・フィンランドの画像が拡散し、称号が剥奪される
2025年12月11日(木)
フィンランド公共放送Yleは、**サラ・ザフチェ(Sarah Dzafce)氏(当時のミス・フィンランド)**が、SNS上で「人種差別的と受け取られ得るジェスチャー」を行っているように見える写真が拡散したことを受け、ミス・フィンランド組織が同氏の称号を剥奪したと報じた。Yle.fi
2. 政治家による追随投稿:国会議員2名と欧州議会議員1名
2025年12月11日(木)〜12日(金)頃
Helsinki TimesおよびYleは、右派政党 **フィン人党(Finns Party)**所属の政治家が、同様の「釣り目ポーズ」を行う画像・動画をSNSに投稿し、問題が拡大したと報じている。
報道で名指しされている当事者は以下のとおり。
- ユホ・エーロラ(Juho Eerola)国会議員(フィン人党)
- カイサ・ガレデウ(Kaisa Garedew)国会議員(フィン人党)
- セバスチャン・ティンキュネン(Sebastian Tynkkynen)欧州議会議員(フィン人党)
Helsinki Timesは、これらの投稿が国内外で「アジア系住民を侮辱するもの」と受け止められ、批判を招いた経緯を整理している。Helsinki Times
その他フィン人党以外の市議会議員なども今回の釣り目ポーズをした議員を全面的に支持するなどのポストをしており、アジア人への差別が常態化していることが世界的に証明されることとなりました。
3. 外交的反応:大使館からの批判・懸念
これらの投稿がフィンランド国外でも問題視され、日本・中国・韓国などの大使館から批判・反応が出ました。
Twitterでは大いに炎上しており、おそらくフィンランドへの印象が風化することはないように感じます。
実際にフィンランドに住んでいる日本人の方が、今回の事件の1年前に挙げているYOUTUBE動画が話題になっています。
4. 首相の対応:各国大使館経由での声明(日本・中国・韓国向け)
2025年12月17日(水)
Reutersは、ペッテリ・オルポ(Petteri Orpo)首相が、日本・中国・韓国のフィンランド大使館を通じて声明を出し、「最近の侮辱的なSNS投稿」について謝意(apology)を示したと報じている。
同報道では、首相の声明内容として、
- 問題の投稿は「平等や包摂といったフィンランドの価値観を反映しない」
- 政府として人種差別に取り組む
といった趣旨が示されたとしている。
またYleも、首相の謝意表明が「大使館のSNS上で」発信された旨を報じている(同件は国内政治問題として扱われている)。
なお、この段階の声明文について、「問題行為を“人種差別(racism)”として明示的に断定した文言があるかどうか」は、(メディアの要約ではなく)大使館の原文を保全し、文面で確認する必要があります。
見た方それぞれの判断があると思いますが筆者はこれは謝罪文になっていないと感じました。
また件の議員やフィンランド人は「被害者ぶる奴らには寛容さを仕込む必要がある。」という発言をしています。
5. フィン人党の対応:当該議員2名への「警告(reprimand)」処分
2025年12月18日(木)
Yleは、フィン人党が、当該投稿を行った国会議員2名(エーロラ、ガレデウ)に対し、正式な警告(reprimand)を出したと報じた。
Helsinki Timesも同日、同党議員団が会合を開き、2名に対して公式の警告を決定したと報じている。
6. 現状(2025年12月18日までに確認できる範囲)
2025年12月18日までに、主要報道から確認できる点をまとめます。
- 発端となったミス・フィンランド(Sarah Dzafce)氏は、称号剥奪(12月11日報道)
- フィン人党所属の国会議員2名(Juho Eerola / Kaisa Garedew)と、欧州議会議員1名(Sebastian Tynkkynen)が、同様のポーズ投稿で批判を受けた
- 首相(Petteri Orpo)は、日本・中国・韓国向けに大使館経由で声明(謝意表明を含む)
- フィン人党は国会議員2名に警告処分(12月18日報道)
私のブログ以外にも今回のフィンランドの釣り目ポーズ事件に関してまとめている方はたくさんいるので、気になった方はいろいろとご覧になって判断してください。
私は備忘録として残しています。
人権先進国と呼ばれ、教育に関しても最高峰とうたわれていたフィンランドのメッキが剥げた一件となりました。
個人的にはフィンランド人の友人もいませんし、フィンランドに行ってみたいと思ったこともないのでこれからも関わることはないと思います。
また幼少期(1980年代)にアメリカにいて「エスキモー」と呼ばれ差別を受けた経験があるので、欧米人は多かれ少なかれ皆そういう意識を持っていると考えており、そんなものだろうぐらいの感覚です。
おそらく2026年現在「エスキモー」という単語が蔑称として使われていたことを知っている人も少ないでしょう。
釣り目ポーズをフィンランドの国会議員がこぞってやり始めたのは驚きましたが、多くの日本人に「自分たちが差別されている側である。」と周知される形になったのはよかったと思います。
偏った欧米崇拝から目が覚めた方も多いのではないでしょうか。
少なくとも差別に関して今よりはるかに露骨だった時代のアメリカに住んだことがある筆者自身は日本の方がはるかに住みよい社会だと断言できます。




