東京都「女性活躍推進条例」と生理痛体験をめぐる議論の整理

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目次

東京都で「女性活躍推進条例」が決まったという事実

2025年12月、東京都議会で可決された「女性活躍推進条例」をめぐり、その議論の過程で示された 「男性管理職への生理痛体験会」 という取り組み例が、大きな議論を呼んだ。

本記事では以下の内容を確認可能な事実のみに基づいて整理する。

  • 何が実際に決まったのか
  • 誰が、どのように言及したのか
  • 特定の団体は東京都の議論で言及されたのか
  • 反対意見は誰が、どこで示したのか

なおこの条例は121対6で可決した。

反対したのは参政党の議員3名、自由を守る会2名、無所属の佐藤沙織里氏の6人。

条例の概要と問題

2025年12月17日、東京都議会で「女性活躍推進条例」が賛成多数で可決された。

この条例自体は、企業に対し女性活躍や職場環境改善に配慮する努力を求める内容であり、条例本文に「生理痛体験」を義務付ける文言は存在しない。

しかし、審議の過程で東京都副知事・松本明子の答弁から、「事業者向け指針に盛り込む「取り組み事例」の一つとして男性管理職に生理痛を疑似体験させる研修が考えられる。」という趣旨の発言がなされた。

この 「体験を通じた理解促進」 という説明が、条例成立後に大きな批判を招くことになる。

生理痛体験を提供する団体は東京都に言及されたのか

結論から述べると、

  • 東京都議会の議論
  • 東京都の公式資料
  • 議会答弁

のいずれにおいても、特定の民間団体名が言及された事実は確認されていない。

東京都が言及したのはあくまで「生理痛体験会」という 行為・取り組みの類型 であり、それを提供する企業や団体を名指ししたものではない。

しかし社会人として仕事をした事がある方ならわかると思うが、このような条例を提言するにあたって何の業者にも見当を付けていないというのはまずあり得ない。

なぜなら実際に生理痛体験会を各社で実現可能かどうかの議論をするうえで、生理痛体験会を行っている事業者と連絡を取らないというのは考えられない事だからだ。

現状Twitter上で言及されている業者がいるが確定しているわけではないので名前は伏せておきます。

実際に体験会が行われた場合業者名も判明するであろうし、正しいと考えて導入したのであれば隠す必要はなく公表するべきである。

構造的な問題点 ―「体験」という言葉の裏側

今回の議論が強い反発を呼んだ背景には、言葉と行為の乖離 がある。

これを「体験」や「啓発」と呼んでいるが、構造的に見れば、特定の性別を対象に、拒否しにくい立場で
意図的に身体的苦痛を与える行為であり、男性への虐待と評価され得る構造を持つ。

表現上は以下のように表現している。

  • 「体験」
  • 「理解促進」
  • 「啓発」

しかし実際の行為としては男性への虐待と言える内容である。

  • 意図的に身体的苦痛を与える
  • 職位上、拒否しにくい立場にある人間が対象

これは「理解しない者に、苦痛を与えて理解させる」という構図となり、この点に多くの違和感が集中した。

フィクションとの一致 ―『無頼伝 涯』で見た狂気の現実化

この構造は、福本伸行の漫画「無頼伝 涯」の中で描かれた「電気ショックによる思想矯正」と重なる。

筆者と同じぐらいの年齢の方であれば少年マガジンで読んだことがあるかもしれない。

作中で苦痛によって思考を変えさせる行為は明確に 狂気・異常な支配 として描かれていた。

そのためフィクションでは狂気として描かれた構造が、現実では「啓発」「体験」という言葉で制度に組み込まれたという点に、強い問題意識を抱く人が出たのは自然な流れと言える。

この作品はカイジなどの福本作品と同じように現実では考えられない狂気をわかりやすく描いた作品であり、多くのシーンがネットミーム化しているため検索すればいくらでも出てくる。

実際の画像を載せることは控えるので気になる方は「涯 素直になあれ」で検索してください。

おわりに

本件で重要なのは、

  • 賛成か反対か
  • 女性活躍という目的の是非

以前に、「善意」「正しさ」を理由に、苦痛を教育手段として正当化できるのかという事である。

個人的にはこのような提案が出たこと自体が非常におぞましいことである。

仮に女性が生理痛がひどいと申告して休もうとした際、管理職がそれを了承したとする。

その上で「今の時期は大変なんだから頊張ってほしい」と声をかけた場合、それが即座に「女性への理解が足りない」「配慮が欠けている」と断じられたとする。

その評価を根拠に生理痛の疑似体験という身体的苦痛を伴う研修を課すのであれば、それは理解促進ではなく価値観の矯正である。

行為の本質は、「従わなければ、痛みを与える」というメッセージに他ならない。

言葉が穏健であれば、行為の本質が変わるわけではない。

今回の件は行政施策における「啓発」「体験」という単語を隠れ蓑に「虐待が許容されるのか」を社会全体に突き付けた事例として、今後も検証されるべきだろう。

都知事:小池百合子氏東京都副知事・松本明子をはじめとした賛成した議員の名前も明確に記録しておくべきである。

後年、参照できるように記録するものである。

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この記事を書いた人

上谷 俊介のアバター 上谷 俊介 彫金師

彫金萬代表、彫金ブランド「IMULTA」を運営しています。

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