立憲民主党の厚生年金「流用」批判の年金法改正(2025年)— 関与と時系列の記録

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今回の記事は2025年の7月ごろに大炎上した立憲民主党の厚生年金の盗用について記録として残しています。

後年参照するために経緯について調べた範囲で残していますが、筆者自身の感想も含まれています。

簡単に言うと国民の積立金を許可を取らずに勝手に流用した非常に悪質な行いです。

また目先の結果をのみで問題解決したように見せる目くらましでしかなく、少子化問題を抱える日本において年金制度が既に破綻しているという事を象徴している一件となりました。

目次

立憲民主党による厚生年金の流用での大炎上

2025年の「年金制度改正法」(内閣提出法案、のち成立)で争点化したのは、将来の基礎年金(国民年金の1階部分)の給付水準が低下する見込みが出た場合に、基礎年金と厚生年金の“マクロ経済スライドの調整終了時期”を同時にするための法制上の措置を政府に求めるという内容が、衆議院での修正により付則に追加された点です。

この“底上げ”措置が「厚生年金の原資を基礎年金側に回す=流用」として扱われました。

厚労省の改正概要において当該項目は「将来の基礎年金の給付水準の底上げ」として整理されています。

「底上げ」条文趣旨(厚労省の改正概要に記載された要点)

厚労省の改正概要(PDF)では、底上げの骨格は次の通りです。

次期財政検証で、基礎年金と厚生年金の調整期間見通しに著しい差があり、所得再分配機能低下等で基礎年金の給付水準低下が見込まれる場合、基礎年金と厚生年金のマクロ経済スライド調整を同時に終了させるために必要な法制上の措置を講ずる(政府の義務としての方向づけ)

この内容が、衆院修正で追加された旨も厚労省ページに明記されています。

国会手続きとして日付、記録として

参議院の「議案審議情報」には、手続き日程が年月日で整理されています。

  • 2025年5月16日:内閣提出(提出番号59)
  • 2025年5月20日:衆議院で厚労委に付託
  • 2025年5月30日:衆議院で修正・議決(委員会議決日も同日)
  • 2025年5月30日:参議院に送付(参議院「衆議院から受領/提出日」)
  • 2025年6月4日:参議院厚労委へ付託
  • 2025年6月12日:参議院厚労委で可決
  • 2025年6月13日:参議院本会議で可決(成立)
  • 2025年6月20日:公布(厚労省の別ページで「6月20日に公布」と明記)

「流用」批判の前提となった“削除された「あんこ」”の背景

本件の理解で必須なのは、当時「あんこのないあんパン」という比喩が報道・党発信の双方で使われたことです。

毎日新聞は、政府提出法案で揉めそうな内容が削られた経緯を「“あんこのないあんパン”になった年金法案」として報じています(削られた中核=基礎年金底上げに関する論点)。

個人的にこのくだらない言い回しはどうでもいいのですが問題点をおざなりにした法案を出すのは税金と時間の無駄です。

立憲民主党が「底上げ」復活を主導した局面(党公式発信ベース)

2025年5月20日:立憲が修正案骨子を自民に手交(井坂信彦)

立憲民主党は党公式で、衆院厚労委筆頭理事の井坂信彦が、自民筆頭理事(上野賢一郎)に修正案骨子を手交したと報告しています。

同日、衆院本会議で井坂信彦が会派を代表して質問に立ったことも党公式に掲載されています。

2025年5月22日:自民・公明と修正協議を開始(長妻昭/山井和則/井坂信彦)

立憲民主党は、5月22日から自民・公明との修正協議を開始したと党公式で報告し、協議参加者として
長妻昭・山井和則・井坂信彦の名前を明記しています。

2025年5月27日:党首会談で3党合意(野田佳彦/小川淳也)

立憲民主党は党公式で、2025年5月27日に党首会談で自民・公明・立憲の3党合意に至ったと報告しています。
この党首会談の当事者として党公式に明記されているのは、**野田佳彦(代表)・小川淳也(幹事長)**です。

同じ合意について、自民党も公式サイトで2025年5月28日付として「正式合意」を掲載しています。

合意文書で確認できる日付・署名者

立憲民主党のページに掲載された合意文書画像から、少なくとも以下は視認できます。

  • 文書日付:令和7年5月27日(= 2025年5月27日)
  • 署名欄:
    • 自民党:総裁 石破茂/幹事長 森山裕
    • 公明党:代表 斉藤鉄夫/幹事長 西田実仁
    • 立憲民主党:代表 野田佳彦/幹事長 小川淳也

また、合意文書本文には、付則に規定を追加する趣旨や、「次期財政検証」で著しい差異があり基礎年金の給付水準低下が見込まれる場合に法制上の措置を講ずる趣旨が記載されています


4. 衆議院での修正可決(委員会→本会議)

2025年5月30日:衆院厚労委で修正案を採決・可決→本会議で可決

立憲民主党は党公式で、2025年5月30日に衆院厚労委で年金制度改革関連法案と(自公立の)修正案が採決され可決、その後同日午後に本会議へ緊急上程され賛成多数で可決、参院送付と報告しています。
この日、質疑に立った立憲議員として、党公式は長妻昭の名前を明記し、さらに討論で大塚さゆりが賛成討論を行ったことを記載しています。

厚労省も、「令和7年5月30日 衆議院で修正のうえ、可決されたので赤字部分を更新」と、修正があった事実を明記しています。

評価の中核

本件は、解決に向けて動いているかのように見せかけるための目くらましに過ぎないと言えます。

制度の持続性を根本から改善する行動ではなく、「何かをやっている」というポーズを見せる事自体が目的化した政策です。

① 民主的正統性の欠如という決定的問題

この措置は選挙で争点として提示されておらず、提示されていない以上国民の信を問うたものでもなく、負担者である厚生年金加入者の同意を得ていないという点で、民主的正統性を欠いています

にもかかわらず、事後的に「流用ではない」「制度上の調整だ」と言い換えることは、説明責任の放棄に他なりません

民主主義の軽視と言って過言ではありません。

② サラリーマンの立場から見た実態は「盗用」

厚生年金を拠出しているサラリーマンの視点に立てば、自らの将来給付の原資として積み立ててきた資金が合意も説明もないまま別目的に振り向けられるという事態です。

これは、用語上「流用」かどうかという問題ではなく、実質的に「盗用」と受け取られても反論できない行為です。

制度論で煙に巻くほど、負担者との信頼関係は深刻に損なわれます。

筆者は個人事業主ですがこんなことをされて立憲民主、2026年1月24日現在の中道改革連合を支持するサラリーマンは理解できません。


③ 責任転嫁という立憲民主党の最も卑劣な構図

さらに問題なのは、政策を設計した側が制度破綻の原因を国民年金加入者や少子化世代の「構造的事情」に押し付けている点です。

本来問われるべきは、

  • なぜ少子化を止められなかったのか
  • なぜ雇用と賃金構造を是正しなかったのか
  • なぜ制度設計の失敗を長年放置したのか

という政策発案者・運営者自身の責任です。

それを曖昧にしたまま、「制度が厳しいから仕方がない」「支え合いだから当然だ」と語るのは、責任を取らないための言説操作に過ぎません。

またそうなる前に対処するのが国政に関わる議員の仕事です。

つまり自分たちが仕事をして来なかった事実を誤魔化しているにすぎません。


④ 少子化を前提にしていないという根本的欠陥

日本の年金制度は、支える側(現役世代)が減少、つまり受け取る側(高齢者)が増加という構造変化が確定事項となっています。

にもかかわらず本件では、

  • 「基礎年金の底上げ」
  • 「流用ではない」
  • 「制度上の調整」

といった用語上の整理に終始し、将来世代がさらに減少する前提で年金制度が成立するのかという問いに答えていません。

つまり根本的な解決策ではなく、将来に目を向けると制度自体が現在の日本において既に破綻しているという事の証明です。

これは政策論として致命的です。

⑤「流用ではない」という用語操作の無意味さ

立憲民主党側は、「従来から厚生年金は基礎年金にも使われている」「制度上の一体運用であり流用ではない」と説明していますが、これは言葉の定義の話にすぎません

本質的な問いは、

将来、厚生年金を支える加入者が減少する中でその原資をさらに基礎年金側へ回すことが制度の持続性を高めるのか、むしろ毀損するのかという点です。

この問いに対して、立憲民主党議員の説明は一切答えていません


⑥「底上げ」は問題の先送りでしかない

基礎年金の給付水準低下は、

  • 少子化
  • 非正規雇用の増加
  • 低賃金構造

といった現実の社会構造の結果です。

これを制度内部の調整で「底上げ」しようとする行為は、

  • 出生率が回復するという前提
  • 将来の負担者が増えるという希望的観測

に依存しています。

しかし、少子化が止まらないことはすでに数十年にわたり実証されている事実です。

つまりこの政策は、問題の原因には手を付けず結果だけを帳尻合わせするその場しのぎの対応にすぎません。

しかも本当にその場しのぎだけであり破綻が確定している製作です。


結論(評価としての整理)

したがって本件は、

  • 少子化という最大の前提条件を無視し
  • 用語の定義に逃げ
  • 将来推計を伴わない希望的観測で正当化された

きわめて不誠実な政策対応であり、
立憲民主党議員の説明・用語選択は、政策論として完全に的外れです。

これは「意見の違い」ではなく、前提条件の欠落による論理破綻と評価するのが妥当でしょう。

  • 問題解決を装った目くらましであり
  • 民主的正統性を欠いた資金移動であり
  • その責任を国民に転嫁する

極めて卑劣で不誠実な政策行為と評価するのが妥当です。

これは理念や価値観の違いではなく、統治の倫理そのものが問われる問題です。

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この記事を書いた人

上谷 俊介のアバター 上谷 俊介 彫金師

彫金萬代表、彫金ブランド「IMULTA」を運営しています。

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