古代エジプトの人々にとって、首飾りや護符は単なる装飾品ではありませんでした。
金や宝石をあしらった美しいネックレスの背後には、永遠の生命・再生・神々の守護といった強い願いが込められており、王族から庶民まで幅広く身につけていました。
本記事では、古代エジプトの首飾りに宿る象徴や護符文化の意味を解説し、さらに現代のアクセサリーにまで息づくエジプト的モチーフの魅力に迫ります。
古代エジプトにおける首飾りと護符の役割

装飾品ではなく「魔術的な守護具」
古代エジプト社会では、首飾りやブレスレットは「美を飾るための装飾品」であると同時に、魔術的な力を持つ護符として信じられていました。
首飾りは心臓や胸の近くにあるため、生命の中心を守る強力な護符と考えられたのです。
ミイラと死後の旅路を守る護符
エジプト人は死後の世界を強く信じており、ミイラに施される副葬品の中でも護符は特に重要な役割を果たしました。
心臓の上には「心臓スカラベ」と呼ばれる甲虫型の護符が置かれ、死後の審判で持ち主を守るとされました。
つまり護符は「この世とあの世をつなぐ守護の象徴」だったのです。
王族から庶民まで広がった信仰
王や貴族は黄金や宝石をふんだんに使った豪華な首飾りを着けましたが、庶民も陶器や銅で作られた簡素な護符を日常的に身につけました。
素材の違いはあれど、「守護の象徴を身にまとう」という思想は全階層で共通していたのです。


代表的な護符モチーフとその象徴
アンク ─ 生命と永遠の象徴
もっとも有名なエジプトのシンボルが アンク(生命の鍵) です。上部にループを持つ十字の形は「命そのもの」を表し、神々や王が手にする姿が多く描かれました。
現代でもアクセサリーやタトゥーとして人気が高く、古代から続く「永遠の命」の願いを体現しています。
👉 詳細は「アンクの象徴する生命と永遠」で解説。
ホルスの目 ─ 王権と身体を守る力
「ウジャト」と呼ばれるホルスの目は、天空神ホルスの左目を象った護符です。
「すべてを見通す神の目」とされ、病気や災難から身を守り、また王権の象徴としてファラオの護身具にも多用されました。
👉 詳細は「ホルスの目と王権の守護」で解説。
スカラベ ─ 太陽の再生と復活のシンボル
糞玉を転がす甲虫(フンコロガシ)から着想を得た**スカラベ(聖なる甲虫)**は、太陽を押し上げる神聖な存在とされました。
「復活」「再生」の意味を持ち、ミイラの心臓に置かれる「心臓スカラベ」は特に重要な護符でした。
👉 詳細は「スカラベ甲虫の意味とアクセサリー化」で解説。
ネックレスに組み込まれる護符のデザイン
これらの護符は単体で持たれるだけでなく、首飾りに組み込まれました。金の鎖にラピスラズリやターコイズを配し、護符を中央に配置することで「美」と「守護」を両立させるのがエジプト的なデザインの特徴でした。


エジプト装飾を彩る素材と色彩の意味
古代エジプトでは、色や素材に神聖な意味が込められていました。
金 ─ 太陽と永遠性を象徴する金属
金は「神の肉」と呼ばれ、太陽神ラーの象徴でした。腐食せず永遠に輝く性質から、永遠の命を願う首飾りに欠かせない素材でした。
青と緑 ─ 天空・真理・再生を表す宝石
- ラピスラズリ(青):天空や真理を象徴
- ターコイズ(青緑):守護と幸福を呼ぶ石
- マラカイト(緑):再生と豊穣のシンボル
赤 ─ 情熱と守護を込めたカーネリアン
赤いカーネリアンは血や情熱を象徴し、戦士や守護の護符として用いられました。
素材と色彩が持つ魔力
エジプトの首飾りは、単に美しい色の組み合わせではなく、素材そのものが魔術的な力を宿すと信じられていたのです。
👉 詳細は「エジプト装飾の配色と金属素材の使い分け」で解説。
古代エジプトの首飾りが現代に与える影響
現代アクセサリーへのデザイン的継承
アンクやホルスの目のモチーフは、現代のアクセサリーやファッションブランドでも頻繁に取り入れられています。
ミステリアスな雰囲気と象徴性が、ジュエリーに独特の存在感を与えます。
ファッション・アートに残るエジプト装飾
映画やゲーム、舞台芸術などでも、古代エジプト風の首飾りや護符は神秘的な要素として登場します。
特にゴールド×ブルーの配色は「エジプトらしさ」を象徴する色彩として現代でも通用しています。
神秘性とストーリーテリングがもたらす魅力
エジプトの護符モチーフは、単なるデザインではなく「物語」を持つ点が大きな魅力です。
生命・再生・守護といったテーマは、今も人々を惹きつけてやみません。
まとめ ─ 永遠の生命を宿す古代エジプトの首飾り
古代エジプトの首飾りと護符は、
- 生命・再生を願う祈り
- 神々の守護を求める信仰
- 王権や権威を象徴する権力の証
これらが融合した文化的遺産でした。
エジプト人が抱いた「永遠の命」への憧れは、首飾りや護符という形に凝縮され、現代のアクセサリーにも息づいています。
👉 今後は「アンク」「ホルスの目」「スカラベ」「色彩と素材」についてさらに掘り下げ、古代から続く装飾文化を詳しく解説していきます。
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