パリ五輪トライアスロンが開催されたセーヌ川の汚さは微生物学を発展させたのか?

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道頓堀の4倍汚いといわれるセーヌ川

パリ五輪のトライアスロン会場となったセーヌ川。

開催前からセーヌ川の汚さは問題となっており、大腸菌の数(コロニー数)が道頓堀の4倍以上といわれている。

当然ながらトライアスロン選手が泳ぐには適さないためフランスは水質改善に14億ゆーろ(2400億円)の資金を投入した。

水質が改善し競技の開催が可能であるというアピールのためにパリ市長のアンナ・イダルゴ市長はパリオリンピック開催前の7/17にセーヌ川でデモンストレーションとして泳いで見せた。

どの程度の時間泳いだかは確認できなかったがウェットスーツを着て川に入っている画像を確認できたので「セーヌ川で泳ぐ」という公約は守ったようです。

イダルゴ市長がセーヌ川を泳ぐと約束した際にマクロン大統領自身も泳ぐと発言していたがマクロン大統領が泳いだかどうかは不明。

水質が競技可能な大腸菌濃度になったとしてトライアスロンが開催

2024/7/31に女子トライアスロンがセーヌ川をスタート地点として開催。

中継には嘔吐する選手が映し出されるなど見るからに体調不良と思われる姿に選手が散見された。

ベルギーのクレア・ミシェル(35)選手がその後入院したとのこと。

今後もこう言った体調不良や入院事例が増えそうです。

近世微生物学の父パスツールが細菌観察に使ったセーヌ川

あまりにもセーヌ川の水質の悪さが揶揄される中で面白いつぶやきを見つけたので紹介したい。

パスツールの名前はなんとなく知っていても実際に何をどうしたのかという事を筆者は知らなかったので非常に興味深く感じました。

ルイ・パスツールはフランスの微生物学者で「近代細菌学の開祖」とされる科学者。

ワクチンや予防接種を開発した偉人です。

その偉人の研究がセーヌ川で行われていたというのであれば確かにフランス政府がセーヌ川を「誇り」というのもうなづけます。

昔のパリが非常に不衛生で生活環境が悪い都市であったことは歴史上有名な事実であり、ジョルジュ・オスマンの「パリ改造」によって近代都市建設の見本とされ現在の姿になりました。

改造前のパリの不衛生さや悪臭が漂う様子は当時の作家が旅行記などに記しているほどです。

こじつけですが落ちるところまで落ち切ったパリは世界の模範となるような手法を見つけ出してきたという歴史があります。

当然ながらジョルジュ・オスマンやルイ・パスツールのような偉人が現れればこそですが今回の悪質極まるセーヌ川でのトライアスロンでの事件をもとに偉人が現れるかもしれません。

また先ほどのつぶやきを投稿した方が紹介した本が面白そうでしたので紹介しておきます。

岩波書店の本であれば図書館においてあると考えられますので機会があれば借りて読んでみたと考えています。

セーヌ川でトライアスロンを開催した結果は…。

今回のパリオリンピックはトライアスロンが開催されたセーヌ川だけではなく選手村にエアコンがない、アスリートを迎え入れるうえで食事にたんぱく質が足りないなどの生活環境の劣悪さを上げると事欠きません。

今回入院されたベルギーの選手以外にも今後体調を崩す選手が出てきそうです。

開催を決定したIOCとフランス政府が今後のどのように対応するか記録していきたいと思います。

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この記事を書いた人

上谷 俊介のアバター 上谷 俊介 彫金師

彫金萬代表、彫金ブランド「IMULTA」を運営しています。

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