ハンドメイドでアクセサリーを作り始めた方がロウ付けに挑戦する場合、材料のコスト的な問題もありますが真鍮で練習してからシルバーに挑戦するという方が少なくないと思います。
ただ今回はシルバーのほうが真鍮よりもロウ付けの難易度が低いという事を紹介します。
シルバーと真鍮のロウ付けの難しさの違い
今回は単純なロウ付けの難易度の話になるのでシルバーと真鍮のコスト面については加味していません。
実際にロウ付けを行ったことがある方は肌感覚でわかると思いますがシルバーと真鍮では真鍮のほうがロウ付けが難しいです。
その理由は金属の熱の伝わり方と放熱性に大きな差があるからです。
真鍮は熱伝導率が悪いからロウ付けが難しい
真鍮は熱伝導率が悪いというのは単純に熱が伝わりにくいという事なので手持ちの簡易的なガスバーナーで安定して加熱することが難しくなります。
また熱を放熱する性質が高いので温度が下がりやすいです。
ロウ付けを行うときはロウ付け台などに加熱する真鍮の母材などが触れている場合、非常に熱が逃げやすくなる性質なので真鍮をロウ付けする場合は可能な限り母材が他にものに触れていない状態にしたほうが好ましいです。
例えばオーバーレイのロウ付けをする場合ロウ付け台に土台となるパーツをべた置きするとそれだけでロウ付けの難易度が高くなります。
そのためハニカムブロックや石材で熱が伝わりやすく放熱しにくい状態を作ってからロウ付けを行う必要があります。
真鍮は銅と亜鉛の合金なので銅と同じように熱伝導率が良いと考えている方もいるかもしれませんが実は熱伝導率はかなり落ちます。
シルバーは熱しやすく冷めにくい
シルバーは銅よりも熱伝導率が高い金属なので非常に熱しやすく多少放熱したところでバーナーで火を当て続ければロウ付けが失敗するような状態にはなりません。
シルバーの丸カンのロウ付けの場合、遠目からゆっくりと熱するだけで全体的に温めることが可能なため簡単にロウ付けを行うことができます。
当然ながらロウ付けの成功率を高めるために熱が回りやすい状態を作ってからロウ付けを行ったほうが良いに決まっていますが真鍮やアルミのロウ付けほど慎重に行わなくてもスムーズにロウ付けすることが可能です。

真鍮とシルバーの特性を考えてロウ付けを行う
真鍮とシルバーでは熱の伝わり方が違うのでそれぞれの特徴を加味してロウ付けを行ったほうが簡単にロウ付けができます。
母材を重ねて行うロウ付けの場合など熱の伝わり方を考えて行うことでロウ材の流れ方や作業の段取りが変わってきます。
ただひたすらに加熱するよりもアクセサリーを痛めることがなくなるので一度確認してからロウ付けを試してみましょう。
IMULTAでした。
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