こんにちは彫金師の上谷です。
今回は彫金の片切りタガネの彫り方の一つ「波彫り」のやり方を紹介します。
片切り彫りの基本としていろんな本で紹介されている彫り方ですが、独学で彫金を勉強している方が躓きがちな彫り方です。
基本的には過去に紹介した山彫りと一緒です。
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片切り彫りの基本の中で意外と難易度が高い波彫り
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今回「波彫り」に使用する工具
- 片切りタガネ
- 彫刻台
- ヒートクレイ
今回の波彫りは初心者が最初に挑戦するとすぐに刃が欠けてしまう可能性があるので、これから初めて片切り彫りに挑戦する方は三日月彫りの練習から始める事をオススメします。
波彫りのポイント
波彫りのポイントは深さを出す彫り方にするのかという点が結構重要です。
彫り方が2通り、彫る対象の厚みによって変える
他の片切り彫りでも言えることなので「波彫り」に限っての話ではありませんが、以下の2点を考えて彫ると彫り方も変わってきます。
- 深さを出してそれに伴って彫りの幅を出す
- 深さを出さずに刃をひるような範囲で彫りまわして幅を出す
大体片切り彫りで模様を彫る場合はこの2点を考えます。
厚さ1mm程度の一般的な銅板を使用して練習する場合は「深く彫ったら変形するかも…。」といったことを考える必要がないのでそれほど気にする必要はありません。
毛彫りタガネで下彫りしてからの練習がオススメ
波彫りの練習をする場合、毛彫りタガネで直線の下書きを彫ってから彫る事をオススメします。
毛彫りの直線なしで練習しても問題ありませんが、実際に指輪などに彫る場合はほとんどの場合、毛彫りの直線や他の片切り彫りの曲線などと一緒に使います。
波線彫り単体で使用することはほぼありません。
タガネ幅の半分ぐらいで彫る
山彫りや波彫りを彫っる場合、片切りタガネの刃幅の半分ぐらいを使って彫ります。
刃幅の全部を使って彫るとなるとなかなか安定しないので練習するうえでは刃幅の半分ぐらいがやりやすいです。
片切り彫りの中で難易度の割にはそれほど使用しない波彫り
波彫りは片切り彫りのなかで難易度が高い割にそれほど使用しない彫り方です。
ハワイアンジュエリーのような模様を彫りたい方にはあまり必要ない彫り方と言えます。
もし和彫りの彫金教室に通っていてハワイアンのような模様を彫りたいという方は「山彫りと波彫りは必要ない。」と講師の方に伝えた方がいいですね。
洋彫りの模様の一つとしていろんな本で紹介されている花の模様などに使用する彫り模様にかなりの頻度で使用するのですが、練習する割にそれほど使用しません。
練習が必要かどうかは検討が必要です。
IMULTAでした。
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