片切りタガネの角が欠ける原因はどのようなものがあるか

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今回は2025年3月30日の彫金実演配信のチャット欄にあった質問への回答です。

今回の質問は「片切りの角が欠ける原因は強く叩きすぎとタガネ持つ手に力入れて無理に曲げてるとかがやっぱり原因なんですか⁇」についてです。

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目次

片切りタガネの刃が欠けるのはどんな時?

彫金の練習を始めたばかりの頃はタガネの刃が頻繁に欠けます。

特に片切りタガネは刃を入れる角度が斜めになるので日常的に使う道具とは力が加わる方向が違うため欠けやすいです。

また超硬タガネを使っている場合金属の特性として粘りがない事も欠けやすさに繋がっています。

ではそんな片切りタガネが欠けやすくなるのはどのような時か。

刃が欠ける要因はどのような金属を彫るかという点も関係しますが質問内容はタガネの動かし方についての質問なので動かし方に絞って紹介します。

「片切りの角が欠ける原因は強く叩きすぎとタガネ持つ手に力入れて無理に曲げてるとかがやっぱり原因なんですか⁇」

まず前提としてこの質問で聞かれている「強く叩きすぎている」「無理に曲げている」は両方ともタガネが欠けてしまう要因に含まれます。

これらを含めて刃が欠けてしまう要因は以下のものが考えられます。

  • タガネを真っすぐ叩けていない
  • 強く叩きすぎている
  • タガネを曲線の形に無理に曲げている

タガネを真っすぐ叩けていない

片切りタガネを叩く際におたふく槌で真っすぐ叩けていない場合タガネの刃が欠けやすくなります。

彫る時にタガネの刃先は金属の中に差し込まれているので真っすぐ叩けていないとなると金属の中に潜り込んでいる刃先に進行方向以外の方向に力が加わるという事です。

超硬タガネは特に粘りがない上に刃先は当然薄くなっているので簡単に欠けてしまいます。

強く叩きすぎている

タガネを強く叩きすぎているというのは金づちを振り回して叩いている可能性があるので真っすぐ叩けていないという事に加えて刃先がぶれていると考えられます。

ぶれた拍子に刃先が欠けます。

叩くパワーは基本的に金づちの重さで変えるので叩く具合は一定にしたほうが欠けにくくなります。

タガネを曲線の形に無理に曲げている。

タガネの動かし方が一定ではなかった場合刃先が進行方向と大きくずれた方向に向けて叩いていることで刃先に負荷がかかって欠けます。

細かく叩くことでこれは回避できます。

細かく叩くことで少しずつ刃先の進行方向を変えることが出来るので刃先への負荷が少なくなります。

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この記事を書いた人

上谷 俊介のアバター 上谷 俊介 彫金師

彫金萬代表、彫金ブランド「IMULTA」を運営しています。

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