高校デビューやモテないファッションのアイコンとされるシルバーアクセサリーの流行

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こんにちは彫金師のIMULTAです。

今回は筆者目線のシルバーアクセサリーの歴史について書いています。

少し前にTwitterでつぶやいた時に同世代の方とリプでお話しさせていただきましたが、筆者が高校生の頃ちょうど2000年ぐらいにシルバーアクセサリーが流行り、筆者はそれがきっかけで彫金の独学を始めました。

昔から「彼氏に持ってほしくないアイテム」や「モテないファッション」の代表格の一つになっているシルバーアクセサリーですが、流行り始めた当時のご時世だったり爆発的に流行ったが故の結果だと考えているので筆者としては仕方ないのかなと考えています。

今回の記事は筆者の人生(学生時代)がちょうどシルバーアクセサリーの日本流行に被ったので、当時はどんな感じだったのかという事と、なぜシルバーアクセサリーが「モテないファッション」のやり玉に挙げられているかの考察をします。

あくまで筆者の経験談です。

異論は認める。

書きたいことがいっぱいあるのでちょこちょこ加筆します。

目次

一世を風靡したシルバーアクセサリーと高校生の遭遇

クロムハーツを認識した2000年

今も昔もシルバーアクセサリーを代表するブランドと言えばクロムハーツ。

シルバーブランドは他にもあって筆者はスターリンギアやトラヴィスワーカーなど海外のゴリゴリのスカル系が好きでしたが、一旦そこは横に置いておきましょう。

筆者の周りでシルバーアクセサリーが流行り始めたのが2000年で高校生2年生の頃。

筆者がシルバーアクセサリーというものをちゃんと認識したのも2000年です。

1998年頃はヴィジュアル系バンドの全盛期で、女性誌はわかりませんがメンズのファッション関係の雑誌を見ると載っているモデルはほとんどヴィジュアル系バンドと言っても過言ではありませんでした。

ラルクアンシエルがHONEYを含めた3曲同時リリースをしたのもこの頃です。当時は非常に話題になりました。(※8cmCD時代。)

筆者は友人が持っているファッション雑誌をチラ見する程度だったので、そのタイミングでシルバーアクセサリーを認識していませんでしたが、おそらく1998年頃から浸透してきていたのだと思います。

現代はインターネットで情報があふれているので今の10代の子は筆者が10代の頃の男子学生よりもファッションへの目覚めが早いかもしれませんが、筆者の時代は高校生の頃ぐらいがいろんなジャンルのファッションに目覚めるタイミングでした。

女子高生が大学生の彼氏にクロムハーツをプレゼントした件

そんな高校生になってしばらくした日、とある同級生の女の子が大学生の彼氏にクロムハーツのリングをプレゼントしたという噂を聞いて筆者はクロムハーツというブランドを知ります。

本人に聞いたわけではありませんが大体3万円ぐらいの値段のものをプレゼントしたと人づてに聞きました。

高校生にとって3万円はかなりの大金である事と恋バナ(しかも年上の大学生)なので、学校内で人気のゴシップネタになっていたのを覚えています。

ちなみにその女子高生と筆者はクラスは一緒だけど友達ではありません。

シルバーアクセサリーってそれなりの値段がするんだなぁと思ったのがシルバーアクセサリー、クロムハーツと当時男子高校生だった筆者の遭遇でした。

クロムハーツなどのシルバーアクセサリーはどうやって日本で流行ったか?

クロムハーツはもともとバイカーファッション

クロムハーツはもともと革製品の販売からスタートしていて、バイクファッションに合うものを作るという事でボタンなどの金具の製作からシルバーアクセサリーの製作販売へ発展した歴史を持ちます。

日本では岩手で販売が始まったという話がありますが、筆者が今回話したいのは自分の経験を元に日本でシルバーアクセサリーがどうやって広まっていったのかという考察なのでそこらへんの歴史に関しては割愛します。

2000年当時はシルバーアクセサリーはヴィジュアル系バンドなどの音楽関係の方、芸能人が身に着けているものというのが中高生の認識であって、クロムハーツがもともとバイカーファッションだという事を知るのはクロムハーツを知ってからかなり経ってからだったのではないでしょうか?

ちなみに2000年頃は洋楽ブームがあったので海外のロックバンドのメンバーが着けているのもよく見ました。

日本では特に若い子が付けているアイテムという印象が強い

日本ではシルバーアクセサリーは若い子が着けている印象が強いのではないでしょうか。

日本はアメリカほどのバイク文化が無いという事もありますが、当時の雑誌などのメディアが若者をメインの購買層とした結果、若者を中心に浸透したからじゃないかと考えています。

商業的な事を話すと批判的な感覚を持つ方がたまにいますが、当時の商業的な普及が今日のシルバーアクセサリーファンを育てたのは間違いありません。

またゴリゴリのスカルなどを身に着けている姿はいわゆる中二病に通ずる感覚を想起させるため「いい大人が着けるものじゃない。」という認識があると思います。

海外でも全身のコーディネートを一貫したバイカーファッションとかパンクファッションにしているのでなければ「cringe(イタい)」と思われるのかもしれません。

日本とアメリカではそもそもの認識が違う

つまり先述した2つのことから日本とアメリカではシルバーアクセサリーに対する認識が根本的に違うという事が考えられます。

今回のクロムハーツを例にすると、もともと「バイカーファッションに合うアイテム」として製作販売されているので【バイカーファッションというファッションスタイルのためのアイテム】です。

一方日本では「若者のファッションアイテム、バンドのアイコン」としてメディア展開された影響が色濃く残っており、「若者向けファッション」という年齢層で区切ったアイテムだと認識されています。

悪く言うと子供っぽいものという印象すらあるでしょう。

2000年頃は安室奈美恵さんのファッションを真似たアムラーから発展したヤマンバファッションがかなり流行っており、ある分野が尖ると他の分野でも尖った人間が注目されるようにシルバーアクセサリーをコーディネートに取り入れたファッションもかなり尖った格好をした人間がたくさんいました。

大人になって当時の写真を見て黒歴史だと感じる方もいるのではないでしょうか?

つまり雑誌を作るような年齢の人間が文句をつけやすく、雑誌を読む側にしても共感しやすい対象なんでしょうね。

世界観を作りやすいシルバーアクセサリー

ウロボロスリング

ヴィジュアル系バンドによるシルバーブランドのコンセプト共有

一口にシルバーアクセサリーと言っても色々なブランドがあります。

先述したクロムハーツやキレイめなペアアイテムをで有名なThe KISS、代表的なシルバーアクセサリーを人に聞いた時すぐに想像するのはスカルやインディアンジュエリーのフェザーなどではないでしょうか。

シルバーアクセサリーに限らずブランドはそれぞれのブランドコンセプトがあります。

1998年頃は(実際はもうちょっと前から)ヴィジュアル系バンドの人気が凄まじく、どれだけ奇抜なファッションとメイクが出来るかを競っているような雰囲気すらありました。

現在では髪色を赤くして逆立てるなんてのはそれほど珍しくもありませんが、あの時代を経たからこそ現代に定着したのは間違いありません。

そんな中で重宝されていたのがシルバーアクセサリー、わざわざオリジナルのアクセサリーを発注・製作しなくてもバンドのコンセプトに合ったアイテムがどこかのシルバーブランドにあります。

シルバーブランドが作った世界観を利用することも出来るのでヴィジュアル系バンドとシルバーアクセサリーは非常に親和性が高い関係性だったと言えるでしょう。

スマホゲームのグランブルーファンタジーのガチャ結果をTwitterで自慢するといった事と同じぐらい親和性が高かったんじゃないでしょうか。

バンドの世界観に共鳴してファッションに目覚める高校生

若者がファッションに目覚める時は何かしらのお手本があって我々の時代は大体は音楽関係でした。

今の子は人気youtuberとかになるんでしょうか?

高校生になってファッションに目覚めると服を欲しくなるのは当然として、アルバイトを始めて自由に使えるお金が増えると色々と小物を購入するようになります。

色々なファッションの小物の中でシルバーアクセサリーは特に他の人と差別化がしやすいアイテムと言えます。

そんななかでファッション雑誌を見た時に好きなバンドやグループがシルバーアクセサリーを着けていたら買いたくなるのは自然な流れです。

言い方は悪いかもしれませんが、何かに追従して同じような格好をすることでその一部・グループに帰属するのは好きなバンドと世界観を共有している感覚にもなります。

そこをスタートにして段々と自分の好きなファッション・スタイルを模索していくというのが自然な流れです。

なんでシルバーアクセサリーがモテないファッションのやり玉に挙げられるのか?

さてここまで見るとなぜシルバーアクセサリーがモテないファッションの代表格として扱われるのかがわかると思います。

簡単にまとめると以下の通り

  • わかりやすいから
  • 若い子が身に着けていそうだから
  • 黒歴史っぽく見えるから
  • 主張が強いから
  • ものすごく流行ったから
  • 叩きやすいから

上記の理由がいい感じに混ざり合っているのが理由だと思われます。

「ウラハラ」という大きな流行の結果

2000年頃は「ウラハラ(裏原宿)」なども流行りシルバーアクセサリーはその象徴的なファッションのいちカテゴリーとして確立していました。

当然今でもしっかりとジャンルが確立してるはずです。(最近はよく知らない。)

シルバーアクセサリーは日本において特に若者向けのファッション雑誌や原宿などの若者の多い場所でフォーカスされて普及しました。

その結果大人がするものではないという印象と、ある程度大人になった時に「若い頃は痛い格好してたな~。」などと過去を下げて今現在を肯定したくなる感覚にも共鳴してしまうのだと考えられます。

実際にストリート系にしろインディアンジュエリーにしろ、ゴリゴリにシルバーアクセサリーを着けていても年齢に関係なくかっこいい人はいくらでもいます。

しかしウラハラファッションはかなり奇抜なものもあったので結構な人数の方が「痛い格好をしていた。」という黒歴史として感じている結果、その1カテゴリーとして注目されていたシルバーアクセサリーもそのあおりを受けてしまったのでしょう。

B-BOYファッションなどと並んで主張が強いファッションの一角

キングギドラやDragon Ashなどヒップホップ系の楽曲の流行とともに流行ったb-boyファッション(いわゆるB系ファッション)は1998年ぐらいから流行り始めたと思います。(うろ覚え)

筆者の高校生時代はV系(ちょっと下火)、B系(全盛期)、洋楽ブームに乗ってパンクファッション(だいたい高校生ぐらいからこじらせる)が混ぜこぜで流行していたのでファッションにこだわりを持っている友人ほど個性&主張の強いコーディネートをしていました。

シルバーアクセサリーでその象徴というとウォレットチェーン、今ではダサいファッションの代表格として扱われていますが当時は大流行していました。

とにかく主張が強いファッションだらけだったので若者が飛びつくファッションとしての認知が強すぎてマイナスイメージがついてしまったのは間違いありません。

一旦ここまで、後日加筆

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この記事を書いた人

上谷 俊介のアバター 上谷 俊介 彫金師

彫金萬代表、彫金ブランド「IMULTA」を運営しています。

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