こんにちは彫金師のIMULTAです。
今回は2023年7月15日(土曜)に行われた日本美術刀剣保存協会の観賞研究会に行ってきたので、その感想と始めていく方向けに持って行った方がいいものを紹介します。
筆者自身も初めての参加で手探り状態でしたが、その中での感想と不満を書いていきます。
批判的に書いている部分もありますのでご了承ください。
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日本美術刀剣保存協会の観賞研究会の感想。
鑑賞研究会の簡潔な感想
日本美術刀剣保存協会の観賞研究会は年に3回ほど行われている催しであり会員でなくとも参加が可能です。
参加費は非会員は3000円、会員は2000円。
まず結論・感想はこちら
私は目的通りのものが見れて最高に楽しめたので人にもオススメしたい。
少し含みを持った書き方になりますが、かなり重要なポイントなので手放しに人にオススメする感じではないというのが正直な感想です。
目的に合った観賞研究会に参加することがオススメ
日本美術刀剣保存協会の公式サイトを見ると開催の度にそれぞれの鑑賞研究会がどのような内容かの案内がされています。
今回は以下の二点
- 刀剣の入札鑑定と講師による短刀の解説
- 刀装具の目抜きについての解説と各年代の違いが判る展示
筆者は刀装具が見たかったので行きました。
入札鑑定に置かれていた刀にも刀身彫刻がされているものもあったのでそちらも多少拝見し、あとは1時間半ほど刀装具をじっくりと拝見できたので大満足。
展示もガラスケースに入っている状態ではなく剥きだしで机に置いてあるので超至近距離で見る事が出来ます。
刀装具に関して解説する講師の方(東京支部長)がいるので毎回刀装具の展示はあると思いますが、開催前にどのような内容の観賞研究会かの確認が必須です。
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公式サイトに開催場所の案内やスケジュールの記載が無い
日本美術刀剣保存協会の東京支部のサイトには開催場所の詳しい住所や終了時間などの案内がありません。
「日本美術刀剣保存協会 東京支部」で検索すると両国の刀剣博物館が出てきます。
公式サイト内で「東京美術倶楽部で開催する」と書かれているものの、筆者のように初めて参加する人間は東京美術倶楽部が刀剣博物館内かその近くにあるかと勘違いしてしまいます。
実際の開催場所の東京美術倶楽部は新橋、最寄り駅は都営三田線の「御成門駅」です。
筆者は間違えて両国に行ってから山手線で新橋駅に移動しましたが新橋駅からだと15分ぐらい歩くことになります。
初めて参加する方は問合せフォームから連絡を入れてほしいと公式サイトに書いてあったため事前にメールで参加希望である旨伝えていたので返信の際教えてくれてもいいはずです。
これは正直かなり不快でした。
公式サイトに開始時間は13時~と書かれていましたが終了時間などのタイムテーブルの記載は一切なし、実際は16時までの開催です。
筆者自身は観たいものを見たら退出しようと思っていましたし,
実際に途中で満足して退出したのでまったく気にしませんでしたが、人によっては何時まで行われるものなのか途中退出が可能なのかを気にする方もいらっしゃると思います。
土曜日の13時~16時となると終わった後の予定を決めたい方もいるでしょう。
あまり批判的な事を書きたくはありませんがこれは不親切としか言いようがありません。
これから参加される方は問合せフォームからしっかりと確認することをオススメします。
刀と刀装具の写真撮影が一切禁止。
刀と刀装具の写真撮影は一切禁止となっています。
前日に問い合わせフォームで写真や動画を撮ってよいか確認したところ一切に禁止だという案内を受けました。
ただ現地でかなり年配の方々(明らかに主催側)が若いスタッフに撮影禁止だと注意されて「撮影禁止だってよ。」と周りに話していたのでおそらく最近決まったことなんだろうと感じました。。
近年ではヤフオクやメルカリで実際に所有していないものの画像を掲載してお金をだまし取るような詐欺もあるので、そのような悪用を防ぐために禁止しているのかもしれません。
所有している方から借りているからとか何かしら理由があるんだろうなという感じです。
撮影できないのは残念ですが仕方ないですね。
ただこれも筆者が問い合わせフォームで質問したからわかった事なので公式サイトに書いておいた方がいいとは思います。
持って行った方がいいものと観賞研究会の服装に関して
服装
公式サイトに「刀剣鑑賞会にふさわしい格好」と書かれているものの、そんな会に参加したことが無い筆者からすると皆目見当がつきませんのでTシャツ&ダメージジーンズで参加しました。
参加者は袈裟を着た方や現場ジャンバーの方・スーツの方と色々なので「相応しい格好」と書かれていますが特に服装の縛りはないようです。
多分ジャージで行っても文句は言われないと思います。
持って行った方がいいもの
筆者のように刀装具のような細かいものをじっくり見たい方はルーぺを持って行きましょう。
持って行かなかった筆者もうかつでしたが貸し出し用のものがあってもいいと思います。
刀装具がむき出しで置いてあって至近距離で見れるとは思わなかったので失念していました。
またいろんな金工家の名前が羅列されているので書き留めておけるようにメモ用紙と筆記用具の持参をオススメします。
新規で楽しめない人の方が多いだろうという雰囲気
閉鎖的な雰囲気があるのはたしか
今回の筆者のように初めて参加するという方がこれからもいると思います。
公式サイトで東京支部の「支部長ご挨拶」の項目で
最近の人口老齢化に伴い、会員数は減少傾向にあり、
日本美術刀剣保存協会 東京都支部「支部長ご挨拶」より抜粋
今後は若手の愛好者の増加と育成が重要な責務と考えています。
こう書かれていたので何か特別なことを行っているのかと思いましたが特に何もしていないようです。
筆者自身は刀装具を見たかっただけなので変に話しかけられたりしなくてよかったのですが、サイトを見て新規の人間が参加しやすいようにしているのかと感じた方はガッカリする可能性が高いと思います。
週末の娯楽として楽しみたくて行きたいという方が興味本位で参加したとして再度参加したいとはまず思わないでしょう。
横から聞こえてくるうんちく話を盗み聞きするだけでも十分面白かったので次回も参加しようと考えています。
筆者のような方は間違いなく楽しめます。
おそらく骨董商の方も多くいたと思うのでお金を持ってそうな方であればものすごい歓迎された可能性があります。
廃れるべくして廃れているが無くならないでほしい
あれほど至近距離でセールストークも受けずに刀装具をノンビリ見る機会もそうそうないのでこれからも続いてほしいというのが筆者の感想です。
ただ実際に新規の人間を歓迎する雰囲気も一切ないので筆者のような特殊な人間を除けばリピーターはほぼゼロだと思います。
筆者は勉強のために見に行ったので3000円で多くの刀装具を歴史別に見る事が出来て大満足でしたが、興味のみで見に行った方は「これで3000円……。」と愕然とすると思います。
他の岡山支部とかは参加費1000円(または500円)のようです。
- 開催場所の住所
- アクセス方法
- 服装自由
- 持ってきた方がいいもの
- タイムスケジュールと退出自由
- 写真・動画撮影の禁止
公式サイトに上記の内容だけでも書いておくと初参加者のハードルはグッと下がると思いますし最低限書いておくべきだと思いますが、単純にやる気が無いのでしょう。
刀剣の入札のやり取りで若い方もいますし公開してる決算報告など見るとものすごい儲かってる公益財団法人なので絶対潰れないでしょうし、なんやかんや補助金・寄付金も受けて続いていくと思うのでまた刀装具を見に参加したいですね。
IMULTAでした。
日本工芸会金工部が石洞美術館で開催している金工展のレポートはこちら
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