彫金実演配信の質問回答、デザインをどこから考えるか

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今回は2025/04/18の彫金実演ライブ配信の時にいただいた質問に対しての回答です。

最初のお題はこちら

​​これは聞きたい事なんですがイムルタさんがデザインを考える時に参考にしたりするのはピンタレストとか書籍とかからインスパイアですか⁇(原文まま)

その他にいただいた質問への回答も記録しておきます。

彫金関連の電子書籍はこちらにまとめています。

目次

彫金するデザインの源はどこから来るのか?

結論から言うと私の場合は彫金を独学で始めたころは本です。

今は持っている本とピンタレストです。

これから始めるという方にはピンタレストでデザインを探すことをお勧めしています。

私が若いころはネット上にデザインにしろ彫金技法にしろ情報が掲載されていることはありませんでした。

単純に海外の本などを購入して見る他に方法がなかったというだけなので、これから始めるという方が真似する必要はありません。

以前紹介した世界装飾図の中でも紹介されているケルト系の文様なども今のように気軽に見る事ができませんでしたし、この本「世界装飾図」自体はそれなりに古い本なのですが非常に小さな本でそこらへんの本屋で気軽に扱っている本でもないのでその存在を知ったのも最近です。

昔から良い本はたくさんありましたが、「いろんな模様・モチーフが載っていていい本だなぁ。」という本を見つけることも大変でした。

本当にいい時代になりましたね。

金属を彫るのに使っている工具の名前

初めてご覧になった方からの質問

​​彫金良いですね!他の加工より微細に出来るのが、彫金ならでわって感じで好きです。どんな道具で彫ってるんですか?彫刻刀??(原文まま)

彫金で金属を彫るために使用する工具は「タガネ(鏨)」と言います。

毛彫りや片切りなどの種類があり、彫りたい模様によって使う形と太さを変更します。

彫金するデザインの構成はどうしているのか?

こういうのを作ってる時って既に頭の中には完成図があるんですか?

大まかには完成図が出来上がっています。

実演配信の時は見やすい用に線の太さを太くするモチーフを大きくするといった前提のもとに彫っています。

ある程度の縛りがあるので可能な範囲でデザインを考えて彫っています。

あまり複雑なデザインを彫ると画面に映る彫金面の光の反射などでただゴチャゴチャしているだけに見えてしまうので複雑に彫るモチーフは控えるようにしています。

​​草木モチーフ多いですね。そっちのモチーフが好きなんですか?

私は草木のモチーフが彫りたくて彫金の独学を始めました。

特にアカンサス模様とケルト文化の組紐模様(インターレイス)、ケルズの書などに見られる複雑な模様が好きなのでシルバーアイテムに彫り入れるデザインはそれらを組み合わせた植物文様になっています。

また彫りの深さや粗さでどこかで発掘されたかのような雰囲気を持たせる彫り方を研究しています。

彫金に使用するタガネの太さについて

後質問なんですけど1.6を使ってたせいか1ミリ届いて同じ形にといで使ってみたんですけどズボズボ入って全然扱えないですw

普段練習で使っていたタガネの太さを細くしたとき刃が深く入っていってしまうのはあるあるです。

まず今まで使っていたタガネと刃先の形が違うという事がポイントになります。

0.5mmや0.3mmの超硬タガネを購入して刃先を見ると分かりやすいのですが刃先に幅がなくなる分、強度を担保するために幅に比べて厚みがあることがほとんどです。

その状態で刃先を鋭角にするのは厚みを出した意味がなくなるの大体刃先が鈍角になっています。

その結果単純に刃の入っていく角度が違うので食い込みやすく感じる可能性が高いです。

改善するには正しい姿勢で刃先が入っていく感覚を覚えるのが一番早いです。

最終的には姿勢がグラグラしていてはどんな刃先であろうと入っていく感覚が毎回違うという事になるので姿勢を確認しましょう。

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この記事を書いた人

上谷 俊介のアバター 上谷 俊介 彫金師

彫金萬代表、彫金ブランド「IMULTA」を運営しています。

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