彫金初心者は最初はヒートクレイを使うと楽だからオススメ。

彫金固定アイテムの紹介
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こんにちは彫金師の上谷です。

今回は彫金で彫りの作業をする際に使用するヒートクレイに関して紹介します。

これから彫金の独学を始める方だけでなく、彫金教室に通っている方でも「彫金の練習で固定に便利なものは何だろうか」と考えている方もいらっしゃると思うので、独学歴約20年で現在プロ彫金師の筆者からオススメを紹介します。

ヒートクレイの利点と他の固定アイテムに比べてどこら辺が初心者向けかというポイントを解説します。

※あくまで初心者向けにオススメであるポイントを紹介しますが固定アイテムは使用する条件によってどれが向いているかというのは変わってきます。

全ての状況においてヒートクレイが使いやすいという事ではありませんのでお含みおきください。

目次

彫金初心者は使いやすいことを主眼に工具を選んだ方が良い

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使いやすいという事は練習しやすいという事。

一般的に彫金の固定で使用するアイテムは以下の3つ

  • ヒートクレイ
  • モデリングコンパウンド
  • 松脂

最初に工具を買いそろえる段階の初心者であれば特におすすめなのは、とにかく「使いやすい」という事を主眼において購入することをオススメします。

今回は彫金(彫り)に関してなので、彫りの練習の効率を考えるとヒートクレイが圧倒的にオススメ。

また彫金の場合、雑に使うとケガにつながることも少なくないのでヒートクレイはその安全性を考えた場合でもオススメです。

危険へのアンテナはちゃんと張っておきましょう。

今回紹介している3つのアイテムは全て加熱して柔らかくなる性質を利用して自分の希望の形状を整えます。

ヒートクレイの安全性が高いのは事実ですが、アツアツに熱してすぐの状態で触れば当然火傷しますので注意が必要です。

いないと思いますが、「安全性が高いと言われたからどんな状態でも大丈夫だと思った。」という事で火傷するような方は、他の作業でもっと危険性の高い薬品等使って周りも危険に巻き込む可能性があるので彫金自体オススメできません。

そういう方って何故か行動力はずば抜けてますよね。

ヒートクレイのメリット・デメリット

モデリングコンパウンド・松脂と比べてみる

ヒートクレイ

モデリングコンパウンドや松脂と比べて「ヒートクレイにはどのような特性があるか」という事からメリット・デメリットを紹介します。

ヒートクレイのメリットはとにかく扱いやすいこと

ヒートクレイのメリットは圧倒的に扱いやすいこと。

先述した安全性もそうですが、形を整えるのもそれほど慣れを必要としないので初心者が使ってもそれほどストレスを感じないはずです。

単純に熱して指で押せば思った通りに形が変わります。

彫金対象(金属)を押し付けた時に金属に多少に熱を吸われたとしてもある程度柔らかさを維持するのでヒートクレイの通り粘度感覚でいじくり回すことが可能です。

一方モデリングコンパウンドは温度変化ですぐに表面がカチッと固まるので慣れないと難しいかもしれません。

例えば金属板を固定する場合でもモデリングコンパウンドと一緒に熱する必要があります。

ガスバーナーで加熱した場合、熱された部分があっという間にトロトロになるのでしっかりとくっつくのは確かですが固定した彫金対象を外す作業がめんどくさく感じる方もいると思います。

松脂は自分でその粘度を調整して使用するため、初心者の方には最初の段階からハードルが高いと考えます。

「国産のものがいい」、「中国製の出来合いのものは使いにくい」と色々おっしゃる方がいますが個人的にはまずは松脂の使用感に慣れた方がいいと考えているので、初心者には中国製の出来合いの松脂を使ってみてそれをもとに煮込む作業をしましょう。

そもそも松脂の使用は火傷の危険性があるのできちんとした指導を受けられない人、独学する方に松脂の使用はお勧めしません。(実際に筆者は過去に深めの火傷を負っています。)

過去のブログ記事やYOUTUBE動画でも行ってますが筆者自身が舐めプをした結果大やけどをしました。

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粘度を利用した固定はできない

ヒートクレイとモデリングコンパウンドの両方を使ってある程度慣れてくると、どちらを使うかというのは好み次第と言える部分もありますがヒートクレイは粘度を利用した固定はできません。

逆に松脂とモデリングコンパウンドはその粘度を利用した固定方法というのが一番の利点です。

そういった意味では松脂などと比べて不便に感じるかもしれませんが、彫金の基本である直線彫りなど基本的な彫りを練習するのであれば全く問題ありません。

本当に必要になったら松脂などを使えばいいだけなので基本の直線彫り、曲線彫りの練習をするための固定であればヒートクレイで充分です。

取り外しが簡単

ヒートクレイは取り外しが簡単です。

松脂とモデリングコンパウンドは粘度を利用して彫金対象を固定する分対象にしっかりとくっつきます。

冷凍庫に入れてキンキンに冷やすなどすれば粘度が無くなるので軽く掻きとることもできますが、松脂などの粘度を利用した彫金の場合は複雑な形状の可能性があるので掻きとる手間を考えると薬品をつけて溶かしとる方が簡単です。

彫金後の大幅な加熱が可能なものであれば松脂はガスバーナーで燃やし尽くして除去する場合もあります。(※一から作る製作過程でもなければ、まずありません。またはお釜などもともと加熱して使用する金物であれば可能。)

ヒートクレイは粘度を利用して留めているわけではないので取り外しも非常に簡単です。

予想以上にくっついた時でも爪楊枝などで軽く掻きとるだけ簡単にとれます。

彫金対象の中に詰めることはお勧めしない。

ヒートクレイを彫る対象の中に詰めて使用することはお勧めしません。

ものによっては完全に取り切れなくなります。

その場合は薬品で溶かして除去できる松脂かモデリングコンパウンドを使用しましょう。

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ヒートクレイを使うにあたってヤニ台は必要か?

ヤニ台の必要性

ヤニ台

ヒートクレイを使うにあたってヤニ台は必要かと考えている方もいると思いますが、筆者の考えとしては「あった方がいい」です。

必須ではありませんがある程度の作業の簡略化と固定後の変形のわずらわしさを考えるのであれば、大して高いものでもないので買っておきましょう。

どの固定アイテムを使っても十分な量を使えばヤニ台はいらない。

ヒートクレイ以外の固定アイテムにも共通して言えることですが十分な量を使用するのであればヤニ台は必要ありません。

かなり慣れてくると固定アイテムの整形にもそれほど時間がかからないので完全に不要とも言えます。

ただその分コストがかかります。

どの固定アイテムも消耗品(ヒートクレイも少なからず減ります。)なのでそれ自体(ヤニ台を使わずヒートクレイなど固定材のみ)で問題なく固定するのであればそれなりの量が必要になるので、そのぶん費用が掛かるのは言うまでもありません。

しかし彫金の頻度がそれほど高くないのであれば大して減らないと思うのでヤニ台は無くてもいいでしょう。

まとめ

非常に簡単にまとめると。

便利で簡単・効率的に彫金練習をするのであればヒートクレイとヤニ台を買っておこう。

以上です。

IMULTAでした。

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この記事を書いた人

上谷 俊介のアバター 上谷 俊介 彫金師

彫金萬代表、彫金ブランド「IMULTA」を運営しています。

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