ゴルフクラブ彫金

こんにちはIMULTA彫金師の上谷です。

とうとう来週末にデザインフェスタ出店となりまして準備に大わらわです。

急に気温が上がったと思えば最低気温は低いのかよ、みたいな日が続いているので

風邪などひかれませんようにお気を付けください。

今日はちょっとイベントでお客さんと話していて

「あれ?これブログのネタとしていいんじゃない?」って思ったことがあったんで書きます。

愚痴とかネガティブな内容ではありません。

 

彫金を独学でやることについて。

私は私自身が独学で彫金をやっているので独学賛成派ですし

「みんなどんどんやったらいいのに^^」と思っていますが、今回は独学で学ぶことに関して

色々と書いていきます。

 

まずは初めに

最近はイベントで彫金の実演をしている時に

「彫金を教えてほしい。」

「独学でできますか?」

と言われることが多いです。

 

「彫金を教えてほしい。」に関して

これはブログで練習方法を書いていますので

そちらの投稿を参考に練習してみてください^^

IMULTAの彫金製作ハウツーラボ

このページは彫金における「彫り」についてタガネの紹介などをしています。このページを起点に彫り方の練習方法を載せたページに…

残念ながら彫金教室を開く予定はありません^^;スンマセン

ただ模様を彫る彫金に関していえば

【ただただ地味な反復練習と、どう彫ったらどう光るかの検証】

これを延々と繰り返せばうまくなります。

練習方法はブログに書いている通りです。

彫金タガネ4種と彫り方の紹介

「独学でできますか?」に関して色々含めた難易度

独学でできるかどうかで言うと「できます。」

私やってるし^^

私は実演中お客さんとしゃべりながら彫ったりもするので簡単そうに見えているようなんですが

多分初めはまともに線を彫ることもできないと思います。そんで刃がパキパキ欠ける。

ゴルフクラブ彫金
ゴルフクラブ彫金

現在私はタガネが欠けさせる事はまずありませんが

どの素材の彫金タガネをどのように整えて(金属の素材、焼き入れ、研ぎなど)、

彫る対象の金属をどのように処理(熱処理、固定など)するかわかっているからであって、彫金を始めたころはパキパキ欠けさせていました。

しかも当時はタガネを満足に研げなかったのでいちいち彫金タガネを買ってましたね。(今はめっちゃ研げます。)

工房の写真
工房の写真

そもそも彫金を始めるにあたって用意するものが結構必要です。

 

彫金教室に行けば月謝が必要な代わりに必要な道具が大体そろってますが、

独学の場合は必要な道具を全部買いそろえる必要があります。

模様を彫る彫金だけをやるにしても彫金台とか値段的に高いものが必要になるので、まずは金銭的にハードルが高いです。

技術面・知識面・金銭面で難易度が高いです。

昨今のハンドメイドブームで始める方が多いようなんですが普通に学問なので、

自分の好きなように物を作れるようになるには結構勉強が必要です。

 




 

最近の独学の追い風と向かい風

たまにTwitterとかでつぶやいているんですが最近はネットの発達で

ググったりYoutube見たりと気軽に調べ物ができるようになりました。

これは本当にすごいことで本を読み漁ってた頃に比べたら本当に「時代が変わったな~。」って感じです。

ただ本にはお金を出す分ネットでは拾えない情報・知識が載っているので本を基本にして、YoutubeやInstagramで作業の動きを補完するのがいいと思います。

彫金の独学するための情報収集方法を段階的に紹介。

彫金を独学するためにオススメの本4選

実際に参考になる映像もありました。これが追い風。

 

ただ残念ながら逆にトンチンカンなことを広めている人もいます。

例えば

ロウ付けの基本

・ロウ付けする面をちゃんと合わせる。

ロウ付けするモノ同士の面があっていないとロウが流れない、または流れてもちゃんと付きません。

フラックスという薬剤をちゃんと使う

このフラックスという薬剤はロウ材の酸化を防ぎ流れやすさを高めてくれます。これは全てロウ材(アルミロウ、銅ロウ、真鍮ロウ、銀ロウ、金ロウ、プラチナロウ)でも火を当てる前に使うものなのでちゃんとトロトロの状態で保管するなどかなり重要です。ちなみに私がメインで使っているのは銀ロウ。ロウ付けする者同士の隙間に銀ロウが流れてロウ付けできるのでこの薬剤を使わないのはあり得ない。

フラックス
フラックス

↑これは保管用。粉末状のやつを一回水に溶かしてから煮込んで、下にたまってるみたいにドロドロの状態にしてからもう一回水を足します。勝手に分離するので、使う分だけ小さい入れ物にドロドロを取って上澄みの溶液を足して濃さを調整して使います。

このフラックスのトロトロ具合をちゃんと管理できないとロウ付けできないです。

十分な量のロウを使う。

ケチるぐらいなら大目に使った方がいいです。少なめにするのは最低限出来るようになってから。

・ガスバーナーの空気量を調整する。

空気とガスでシュゴーっと火が出るブローバーナーとガスでぼわーっと火が出るブンゼンバーナーの使い分けが大事です。

・ロウ付けする金属の温まりやすさを把握する。

私がメインで使っている銀ロウは異素材(真鍮と銀など)をロウ付けできます。火を当てた時の温度の上がり方と融点が真鍮と銀で違うので火の当て方が重要になります。

ロウ付けした後の金属は熱い状態ですぐに希硫酸の溶液に入れてフラックスを取ります。

これは「酸洗い」というちゃんと名前がついた工程です。

熱してこびりついているフラックスはガラスのような状態になっているのでお湯につけた程度ではなかなか取れません。

ちなみに水溶性のフラックスと言うのは「はんだ付け用」のもので存在しますが、耐久温度が違うのでロウ付けでは使えません。

上で紹介した希硫酸の溶液の代わりに、

安全性の高いディクセル(商品名:ピックリングコンパウンド)と言うものを溶かした溶液を使うんですけど、

フラックスがお湯とか水で溶けるならみんな希硫酸やらディクセル買わないでしょ。

量ちょっと少ないけどそんなガバガバ使う物ではないので、私が買ってる山口工具店さんでは800円+税で売ってます、

上記のようにロウ付けに関して簡単に書きましたが初めて知る方には何のことやらと言った感じだと思います。

 

今から始める方にはネット記事の真贋を見分けるのが難しいのが向かい風ですね。

私が書いてるこの記事も嘘なんじゃねーか?とか疑ってかかった方がいいです。

シルバーネックレス
彫金銀商品
彫金銀商品

 

一つ買うという事では

シルバーアクセサリーの作り方、レティキュレーション加工

↑こういった加工の仕方もあります。

 

私は模様を彫る彫金以外の作業も楽しいと思えたので続けてきましたが

周りのハンドメイドブームと同じ感覚で彫金を独学でやるのは難しいと思います。

こういう時に彫金教室やってたら「ウチにどうぞ^^!」と言えるんですが^^;

彫金を独学でやって躓いたポイントと解決のコツ

 

ちょっと嫌な内容になってしまった部分もありますが特にロウ付けは簡単に火事になる程度の火力のガスバーナーを使います。

なんとなくでやると本当に火事になって最悪自分以外の人の命も危険にさらします。

どんどんやったらいいのにとは思いますが安全には気を付けてくださいね^^




まとめ

彫金を独学でやるのは知識面・金銭面でハードルがとても高いです。

ちゃんと防火対策をしないでやると火事になる可能性があります。

気軽に始めたいのであれば彫金教室を探していきましょう。

IMULTAでは現在は彫金教室を開く予定はありません^^

 

IMULTA(@imulta_jewelry)でした。

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IMULTA彫金師の上谷

IMULTAというブランドを展開している彫金師の上谷(ウエタニ)のブログです。彫金のハウツーとかお手入れの方法とか嫁さんのあるあるとか勝手気ままに書き連ねてます。気になる事があったら気楽に聞いてください。答えられる事は丁寧に答えます。わかんないことはわかんない。気が向いたら読んでみてください。