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【基本】彫金の酸洗いなどのロウ付けのやり方、安全対策と道具の紹介

こんにちは彫金師の上谷です。

彫金を始めて15年たちまして現在はIMULTA(イムルタ)という自分のブランドを立ち上げて彫金師をやっています。

今回の記事はロウ付けの安全対策と道具の紹介をする記事です。

ロウ付けはシルバーアクセサリーの作り方を学ぶ上で非常に重要な工程ですが、火を使うので火事の危険性があります。

ロウ付けに関して詳しく知りたい方は安全の為に読んでください。

今回はこないだ書いたロウ付けに関してちょっと補足します。

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目次

彫金の酸洗いなどのロウ付けのやり方、安全対策と道具の紹介

張り合わせロウ付けでロウ追加
張り合わせロウ付けでロウ追加

ロウ付けとは

・そもそもロウ付けとは

融点の低い金属(ロウ材)を使って金属同士(母材)をくっつける方法

ウィキペディア読んでもらったらもうちょっと難しい言葉を使ってちゃんと説明されています。

Q,溶接と何が違うの?

A,一緒。ロウ付けは溶接の一種です。

溶接という言葉を使うと想像しやすいと思いますが火を使った作業になります。

別に部屋が暑くなるわけではないですが炎をゴウゴウ当てて行う作業なので適当なことをやると火事になる可能性があるので注意が必要です。

雑にやって火事になってもIMULTAと私(上谷)をはじめ、その関係者が責任を取ることはありません。自己責任で行ってください。

これは前回も書いたので火事にならないために使うものを紹介していきます。

ロウ付け前に耐火レンガなどを使って防火・防炎、とにかく安全対策

まずは部屋の中でやる場合そのまま机に置いて火を当てたら火事になるのでロウ付けをするための場所を作ります。

・ロウ付け台

・耐火レンガ(必須)

・セルストーン(ロウ付け台の下に引くやつ)

ロウ付けの道具を用意したら今度は周りを防火しましょう。

ガスバーナーの火は意外と遠くまで届くので油断したら机、または壁が燃えます。

ロウ付けを行う場所の周辺は防炎スプレーでビシャビシャにしてください。

防炎の塗装剤(ファイアブレイクってやつ)もあるのでそれを塗りたくってもいいです。国土交通省の認定を取得している防炎塗料です。

とにかく燃えないように周りを守りましょう。

2019.12.3追記

もうちょっとお手ごろ価格で手に入るものが出てきました。

DIYでよく使うパイン材にも使用できるようなので便利ですね。

最近私が使っているのはスプレータイプの大名火消し、かなり使いやすいです。

大名火消 300ml 防炎スプレー 日本製 防炎剤
大名火消

もし室内でロウ付けをするのであればカーテンは防炎カーテンにしましょう。

後述する「ロウ付けで火を当てる」とか「フラックスを管理する」とかはしっかりと防火してからにしましょう。

ロウ付けする場所ができたら次は水や希硫酸の溶液などの準備です

まずは何が大事かって

【水】

ロウ付けで火事になった時にすぐさま消せるように水はたっぷり用意します。

筆者の工房は火が出たら速攻ぶっかけられるように、そこら中に水のたまったペットボトルがあります。

火事を起こす気はありませんが、いざという時の準備は必要です。

ロウ付けに必要なフラックスの溶液、酸洗いに必要な希硫酸(ディクセル)溶液を準備する。

ロウ付けするときはロウ付けする面をキレイにしてからフラックスを塗ってロウ材を置いて火を当てます。(さしロウの場合は母材が温まったタイミングでさします。)

ロウ付けが完了した後は希硫酸orディクセルの溶液に漬けてフラックスを取ります(酸洗い)。

どのぐらいフラックスがついているかで変わりますが大体5分ぐらいディクセル溶液に沈め、そのあと軽く水洗いをします。

よく拭いて完了です。

ロウ付けの後に特に重要になるのが酸洗い。

ロウ付け後、重要になる酸洗い

ディクセル溶液に浸している真鍮リング
ディクセル溶液に浸している真鍮リング

先述した通りロウ付けを完了した後フラックスを取るために「酸洗い」をしなくてはいけませんので、希硫酸の溶液かディクセルの溶液を作っておく必要があります。

通常ディクセルがすべて溶け込んだ状態で使用します。画像はわかりやすいようにディクセルが溶けきる前に撮影しています。

希硫酸は跳ねた溶液が服にかかると濃度によっては溶液がかかった場所に穴が開く程度には危険なので、ジョジョのフーゴみたいな服装になりたくない人はディクセルがおすすめです。

このディクセルが酸洗いをする際に希硫酸の代わりになります。

使い慣れれば希硫酸もそこまで危険ではありませんがディクセル(商品名:ピックリングコンパウンド)の方がはるかに安全で溶液の管理もしやすく、ディクセルの溶液は大量に作ってほったらかしても大丈夫なので安全&便利です。

ディクセルは毒性はないということになってますが、ロウ付けしたばかりの高温の金属を放り込んだ時にジュワッと出る蒸気は人によっては気分が悪くなるのでしっかり換気しましょう。これは希硫酸であろうとディクセルであろうと酸洗いを行う際は一緒です。

ちなみにこのブログで何度か登場しているアセトンや酢酸アミールも人によってはオエッとなる匂いがするので換気必須です。

酸洗いはロウ付けの後にフラックスを取るために必ず行う必要がある作業。

ロウ付けした後は熱い状態のままディクセル溶液に放り込んで5分ほどつけ込みます。(※ディクセル溶液を作る際の濃度はディクセルの容器に記載してある使用方法の通り作れば酸洗いに使用できます。)

シルバーの場合全体が白くなれば酸洗い完了です。仮に長時間放置したとしても大きな影響はありません。

真鍮の場合、熱い状態でディクセル溶液に放り込んで5分ほどつけ込むという酸洗いの手順は変わりませんが、ディクセル溶液の中に長時間放置してしまうと全体が銅色に変色してしまうので注意が必要です。

水と酸洗い用のディクセル溶液が準備できたらフラックスを準備しましょう。

フラックスとは

ロウ付けをする時にロウ材の酸化を防ぎ、流れやすくするための薬品です。

液状になってるものを使ってもいいですが

「はっ!蓋を開けっぱなしにしてたら中のフラックスがカピカピになってしまって後から水足しても使いにくい!どうしよう!!」

という時の対処法を次の項で書いておきます。

ちなみ固化しないタイプもあるみたいなんですが私はそっちは使ったことがないからよくわからないです。

知ってる人がいたら使い心地教えてください。

2019.11.22追記、液体フラックスに関してもあれこれ検証したので記事を追加しました。

ろう付けで液体フラックスを使ってみたのでレビュー

この記事は彫金歴15年のくせに液体フラックスを使ってこなかった私が液体フラックスを使ってみた際の使用感などを紹介しています。

彫金のロウ付け、液体フラックスの使用方法「混ぜる」

液体フラックスをホワイトフラックスを混ぜた「青白フラックス」としての使用感を紹介しています。

カチカチになったフラックスの復活方法

煮る

超煮る

ひと煮立ちしたら弱火でコトコト。

フラックスをコトコト煮る
フラックスをコトコト煮る

カチカチになったフラックスをある程度煮込んで、すべて熱湯に溶け込んだら火から外してしばらくするとトロトロの糊状になります。

これは粉末状のフラックスを糊状にするときと一緒。

トロトロのフラックスを瓶に移して、ほっとくとまた乾燥して使えなくなるので水を足して蓋をします。

フラックス
フラックス

中で勝手に分離するので使う分だけ取り出して使います。

乾燥しないようにさらに水の中に保管して、上澄みの水もフラックスが軽く混ざってるので薄いフラックスとして使えます。

使う時はトロトロのを小さい瓶にとって上澄みの溶液を足して濃度を調整します。

カチカチになったフラックスは糊状になりやすいように煮る前に割って小さくするなりヤスリで削るなりしてください。

ただ弱火でコトコトやれば時間はかかりますが全部溶けて糊状になります。

もうちょっと詳しく書いた内容はこちらからご覧ください。

やり方と一緒に安全対策&注意点について書いています。

彫金、じっくりコトコト煮込むフラックス

では前半はここまでです。

まとめ

今回のロウ付けのポイント

  • ロウ付けをする場所の準備(耐火レンガの準備)
  • 防炎スプレーなどの周りの防火対策(超重要!!)
  • ロウ付けで使う酸洗い用のディクセル溶液やフラックスなどの薬品の準備

以上の内容が大事になるので本当にやるならちゃんと準備しましょう。

シルバーアクセサリーの作り方を学ぶ上で独学の場合最初にぶつかる壁がロウ付けです。

火事を起こすと周りに迷惑がかかるので安全管理には十分気をつけてください。

作業は後半で↓

【彫金アクセサリー】自宅でできる金属のロウ付けのやり方と道具を解説!

IMULTAでした。

\IMULTAのオンラインショップはこちら/

ほかの金属のロウ付けに関してはこちら

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この記事を書いた人

上谷 俊介のアバター 上谷 俊介 彫金師

彫金萬代表、彫金ブランド「IMULTA」を運営しています。

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