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アルミのロウ付けのやり方 フラックスをたっぷり塗って初心者向けに難易度を下げる。

ロウ付けをする母材にフラックスをたっぷり塗る

こんにちは彫金師の上谷です。

今回はアルミのロウ付けに関しての解説です。

DIYでも良く使われるアルミのロウ付けですが、正直なとこかなり難易度が高いです。

それでも下準備をしっかりすれば難易度を下げることが出来るので、これからアルミのロウ付けに挑戦する予定の方は火を当てる前にしっかりと準備をする事をオススメします。

目次

アルミのロウ付けのやり方と難しくなるポイントを確認する。

まずアルミのロウ付けのやり方を簡単に書くと以下の通りになります。

母材(くっつけたい金属)の表面をキレイにして隙間をなくし、フラックスをたっぷり塗ってそこそこの火力で熱する。

これだけ見ると銀ロウのロウ付けと一緒なので何が難しいかわかりにくいかもしれません。

このブログでは彫金のやり方を解説している関係上、ロウ付けは基本的に銀ロウを使用したロウ付けに関して解説をしています。

ただ銀ロウのロウ付けと同じ感覚でやるとほぼ100%失敗します。

ではどんな感じで違ってくるのでしょう。

アルミの金属としての特性が関わってくるので、初心者の方でもアルミがどんな特性を持った金属かを知っておくと失敗したとしても失敗の原因を検証することが出来ます。

アルミのロウ付けと銀ロウのロウ付けの違うポイント。

アルミロウと銀ロウのロウ付けの違う点はこちら

  • 道具
  • 溶けやすい
  • 酸化しやすい

銀とアルミのロウ付けに使う道具の違い

アルミロウを使用したアルミのロウ付けと銀ロウを使用したロウ付けで何が違うかというとまず使用するフラックスが違います。※ロウが違うのは言うまでもなく。

アルミのロウ付けは専用のフラックスを使用します。

はんだ付けを普段やっている方は金属ごとにフラックスが違うことを当然に感じると思いますが、彫金ではほとんどホワイトフラックスの濃度を変えるぐらいでいけるのでフラックスを金属ごとに使い分けることはあまりしません。

今回使用するのはこちら。

アルミロウとアルミ専用のフラックス
アルミロウとアルミ専用のフラックス

みんな大好き新富士バーナーさんのアルミ硬ロウとフラックス。

ロウ付けの難易度は5段階中の5と一番難しいと写真のパッケージにも書かれています。

フラックスがちゃんとしたペースト状になっていると初心者にも使いやすい。

アルミのロウ付けはほかの金属と比べて溶けやすい

アルミは他の金属と比較して溶けやすい金属です。

金属の融点

  • 金(ゴールド) 1064℃
  • 銀(シルバー) 961℃
  • 銅(カッパー) 1084℃
  • アルミ    660℃ 

小数点以下は省いています。

これを見ただけで「溶けやすい」というのはわかると思います。

ダラダラ熱していると溶けますし、アルミ製品自体がもろくなってしまうので注意が必要です。

アルミは酸化しやすい

以前アレルギーの記事を書いた時も紹介しましたが、アルミは空気中で酸化しやすい金属です。

酸化したらすぐに酸化被膜ができて不導体になるので腐食は阻害されるのですが、いざロウ付けに使うとなると酸化被膜ができていると上手い事溶けてくれません。

ロウ付けをする前にアルミロウの先端が黒ずんでいたらヤスリで少し削っておくと無難です。

アルミをロウ付けするやり方。

ではアルミをロウ付けをする手順を解説していきます。

※今回は前回作ったアルミの透かし彫りリングの製作時に出た切れ端を使います。

ロウ付けをする母材にフラックスをたっぷり塗る
ロウ付けをする母材にフラックスをたっぷり塗る

ロウ付けは火を使うので火事になる可能性があります。

防火・防炎にはくれぐれも気を付けてください。

万が一火事になったとしてもIMULTAとその関係者は一切の責任を負いません。

ロウ付けを行う上での安全対策はこちらの記事をご覧ください。

安全対策に関してはアルミも銀も変わりません。

とにかく耐熱レンガなどでロウ付け場を作って机周りには防炎スプレーをぶっかけましょう。

ロウ付け前にアルミの表面をキレイにしてフラックスを塗る。

アルミのロウ付けだけでなく、すべてのロウ付けでも一緒ですがポイントはこちら

  • 表面をキレイにする。(アルミの場合は特に重要)
  • 面を合わせて隙間をなくす。
  • フラックスをたっぷり塗る(初心者向け)

アルミの表面に汚れがついているとロウ付けできないのでロウ付け前には表面をキレイにします。

またロウ付けをする母材(くっつけたい金属)同士の面と面をキレイに合わせて隙間の無いようにしましょう。

※慣れてきたらある程度隙間があっても出来ますが、隙間がないほうが簡単。

慣れないうちは特にフラックスをたっぷり塗ることをオススメします。

多く塗ると温度管理が難しいと感じるかも知れませんが、たくさん塗っておくことで酸化を防ぎ流動性を高め、フラックスの変化を視覚的に確認しやすくなります。

アルミのロウ付けの場合火はそこそこ強く当てる。

ロウ付けしたアルミ材
ロウ付けしたアルミ材

先述した通りアルミは溶けやすい(融点が低い)ので火力を強くするとすぐに溶けてしまいそうですが強い火力で熱したほうがうまいことロウ付けできます。

弱い火力でダラダラと長時間熱していると全体的にもろくなるなどアルミ自体に悪影響が出ます。

大きなガストーチを使うとあっという間に溶ける可能性があるので、画像程度の母材であれば小さめのガスバーナーの強火で充分です。

当然ですが大きいものには大きいガスバーナーを使用します。

アルミロウの先端を薄くしておくとロウ付けで溶けやすい。

ロウ付けしたアルミ材
ロウ付けしたアルミ材

細かい場所をピンポイントでロウ付けしたいのであれば、ちゃんと狙ったところにさせるようにロウ材の先端をハンマーで叩くなりして薄くしておくとロウを流しやすくなります。

強度を出すために肉盛りをする場合でなければ作業時間的も短縮できるのでオススメです。

ただあくまで細かいロウ付けをする場合なので大きなものをロウ付けする場合は必要ありません。

アルミロウ材が溶けにくいと感じたら表面を削ってみる。

新品のアルミロウの場合は該当しませんが、使っていて「なんか上手く溶けないな~」という時は酸化被膜ができていたり表面に汚れがついているなどの理由が考えられるので、ロウ材の表面と母材の表面ををヤスリで軽く削ってみると溶けやすくなります。

ロウ付けが終わったらディクセルに放り込む。

ロウ付けが終わったらディクセルに放り込みます。

硬いブラシでガシガシと擦る必要はありません。

ただ長時間つけ込めばいいというわけではないので5分以内には取り出して水洗いをする必要があります。

ディクセルの中に入れたことを忘れて長時間放置した場合、全体が錆に覆われてしまうので気を付けましょう。

シルバーアクセサリーの場合ディクセルにつけこんでも錆びることがないため同じ感覚で使用すると錆びとり作業が追加されてしまうので注意。

表面に多少の傷がついても問題ないものであればブラシでガシガシと擦ってディクセルを取ってしまったほうが効率がいい場合もあります。

アルミのロウ付けの強度に関して

アルミはロウ付けした部分がほかの部分よりも強度が高くなります。

以前アルミでの指輪の作り方を紹介した指輪のつなぎ目のロウ付けもロウ付け箇所が一番曲がりにくくなりるので、ロウ付けの後に曲げたい場合は注意が必要です。

※ただ木づちで思いっきりひっぱたけば潰れる程度の強度なのでゴムハンマーで気長にポコポコ叩きましょう。

まとめ

今回はアルミのロウ付けに関して解説しました。

今回紹介したのはこちら。(大段落のみ)

  • アルミのロウ付けのやり方と難しくなるポイントを確認する。
  • アルミをロウ付けするやり方。

アルミ自体をキレイにしてフラックスをたっぷり塗ってそこそこ強い火力で熱すれば大体できます。

細かいものに最低限の量のロウを差したいのであれば、アルミロウの先端をハンマーで潰して薄くしておくと狙ったところにさしやすいので是非試してみてください。

IMULTAでした。

ロウ付けをする母材にフラックスをたっぷり塗る

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この記事を書いた人

上谷 俊介のアバター 上谷 俊介 彫金師

彫金萬代表、彫金ブランド「IMULTA」を運営しています。

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