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【本格的なシルバーアクセサリーの作り方】金属を溶かしてシンプルなネックレスを作る。

彫り模様の入ったネックレス

こんにちは彫金師の上谷です。

独学からプロになった過程で色々試したことを紹介していきます。

さて今回の読む彫金教室はシルバーなどの金属を溶かして叩きのばす方法を紹介します。

一般家庭でも出来る方法として紹介しますが、金属を溶かすので当然強い火を使うためそれなりに危険性があります。

ロウ付けについて紹介した記事の中で防火・防炎について必要なものなど紹介していますので、本記事のシルバーアクセサリーの作り方をやってみたい方は必ず防火について確認してください。

 防炎・防火の為にお読みください。

彫金のろう付けのやり方、安全対策と道具の紹介

今回の「シルバーアクセサリーの作り方。簡単な金属の溶解と伸ばし方。」を参考にして作業をした結果火事になったとしても筆者とIMULTAの関係者は一切の責任を負いません。

防火などの前準備をちゃんとできない人は絶対にやらないでください。

目次

【本格的なシルバーアクセサリーの作り方】金属を溶かしてシンプルなネックレスを作る。

今回はシルバーを溶かすところから始めます。

一応「映え」的な要素を考えて手の込んだシルバーネックレスを例として紹介しますがポッコリとしたシンプルなリングを作るのであれば同じように作れるので参考にしてみてください。

まずは今回製作するシルバーアクセサリーの紹介

ヴィクトリアン調の植物模様を彫ったコンチョネックレス、中央にカーネリアン(紅玉髄)をベゼルセット(覆輪留め)で留めた大振りなアイテムです。チェーン通しまで全面彫ってあります

チェーン通し(バチカン)とつなげている丸カンは真鍮のものを採用して差し色として重めの黄色を添えました。

手で持ってる画像だと大きさがわかりやすいと思います。

カーネリアンは何か始めるときなど迷いを払う力があると言われているパワーストーンですが、このネックレスをすることで気持ちの部分で後押しになるように願って作りました。

豪奢な模様が彫られているので身に着けると気分が盛り上がると思います。

今回はこちらのシルバーアクセサリーの作り方です。

シルバーを溶かして銀材をまとめる

溶かしてひとまとめにした銀
溶かしてひとまとめにした銀

まずは材料作りから、銀の端材をバーナーで熱して溶かしてひと塊にします。

ガスバーナーで熱して溶かすと金属は(シルバーだけでなく)丸っこくなります。

型に入れれば銀の棒状にすることも可能です。

今回はそのままの形を活かしてコンチョタイプのトップにしていくので型に入れません。

わかりやすいように2つ作って片方は軽く磨きました、本当にどちらもシルバーです。

今回鍛金で叩きのばすのに使用したのは右側の黒いほうです。

シルバーを溶かす作業
シルバーを溶かす作業

上の画像のようにシルバーが真っ赤になるまでガスバーナーで熱します。

溶けて白熱したシルバー
溶けて白熱したシルバー

しっかりと溶かした金属は液体上でサラサラになるので、溶岩のようにずっとドロドロしているイメージだと事故につながりますので気を付けてください。

シルバーがどこかに触れているとなかなか溶けない

基本的にシルバーがロウ付け台など、どこかに触れていると熱がガンガン奪われるので、少量をサッサと溶かしたい時は持ち上げた分を溶かしながら余波で下にある銀も一緒に熱して、持った分が溶けたら合わせて一気にこねながら熱します。

途中で不純物が浮いてくるのでそれは掻き出して取ってしまいます。

・金属の溶解に使う容器色々

↑坩堝(るつぼ)ってこれです。

一昔前は「アメリカは人種の坩堝(るつぼ)だ。」なんて言われてましたがこれがその坩堝ですね。

「興奮の坩堝(るつぼ)」とかも一緒です。

素材は色々ありますが金属を溶解して完全に混ぜ合わせる入れ物を言います。

ちなみに今は人種や文化が完全には混ざり合わないので「アメリカは人種のサラダボウル」に言われ方が変化しましたね。

↑ちなみに土器(かわらけ)はこれです。

今は土器って言わないんですかね?

火でバーッと熱して型に入れるならこれを使います。

土器ならそこまで気にしなくて大丈夫ですが中途半端な火力だと溶解皿の方にギュンギュン熱を吸われるので全然溶けません。

ムキになって火を当て続けると溶解皿の周りが加熱され過ぎて煙が出てくることもあるので気を付けてください。

鍛金(金属を叩いて伸ばす)

上で紹介した銀の塊を叩いて→熱して→冷やして→叩いて→熱して→冷やしての繰り返しで伸ばしていきます。

しっかりと熱した後に急冷することで銀は柔らかくなります。

他の記事でも紹介していますがこれを「なます」と言います。

なました後に叩くと「加工硬化」を起こして硬くなっていくのである程度叩いたらもう一度熱して急冷することでまた加工しやすい状態にします。

なまして→叩くを繰り返して伸ばしていくと

これぐらい伸びます、最初に比べるとかなり大きくなりました。

ガンガン叩くともっと伸びてペラペラに薄くなるまで伸ばすことも可能です。

伸ばせるだけ伸ばせばもっと大きくなりますがアクセサリー・ジュエリーを作っているのでほどほどに。

叩いて丸みをつける

叩いたものをシルバーアクセサリーにするのでここからコンチョの形に整形していきます。

↓この写真のようにポッコリした形にします。

途中から叩いて伸ばしながら変形させていくので最初の伸ばす段階で薄くし過ぎると都合が悪くなります。

この時も熱して急冷する「なまし」を繰り返しながら行います。

「なまし」を行わずに繰り返すと曲げる途中で割れたり皺が寄ったりと修正に苦労します。

加工しやすいように研磨する

形を整えたら表面を磨いていきます、この段階での研磨はこの後の加工をしやすくするために表面の凹凸を取るためのものなのでそこまで細かくは磨きません。

とりあえず写真を撮ったI-PHONEが写る程度に磨きます。これだけでも付けたらオモシロいかもしれません。

ちなみに裏面は鍛金で作った証明にもなるのでぼこぼことした表面はツルツルにならさず叩き跡を残してキラッキラに磨いた仕上げになっています、これが最終完成品の裏面^^

裏面を滑らかに削って整えることも可能ですがそこらへんは好みです。

丸カンを着けるだけでもペンダントトップとしては完成しているのでつるっとしたデザインのシルバーアクセサリーであればここまでで作業終了となります。

お疲れさまでした。

ここから先はさらに覆輪やより線などのシルバーのパーツを着けていくのでやってみたい方はご覧ください。

シルバーアクセサリーのパーツをロウ付けする

土台ができたらパーツを作ってロウ付けしていきます。

上の写真が土台として完成した状態になります^^

鍛金製品は金属の粒子がミッシリ詰まった状態になるので見た目よりも重く頑丈になるのが特徴です。

なので真ん中を抜いて軽量化します、このとき空けた穴は通称「光穴」と言って光の通り道になる穴で身につけたときの宝石の発色をよくするためのものです。

穴を開けるかどうかはお好み。

↓こんな感じですね

シルバーを彫る

そして最後に一気に彫り上げていきます。

ただ残念ながら彫りはかなり神経を使います…、

彫ってるときに動画を撮ると気が散るので撮影は断念しました^^;

↓大まかにサインペンでガイドラインを引いていきます。

一回刃を入れたら後戻りができないので一気に彫り上げていきます。

全面彫り終わったのがこちらになります。

シルバーを洗浄して石留め

最終的に彫りあがった後に何度も超音波洗浄機にかけます。

宝石は熱湯に入れるのが好ましくないので石留めをする前に彫りの調整と洗浄を繰り返します、下の写真が石留め前ですが最初のプレーンな状態と比べたビフォーアフターです。

チェーン通しの彫り、最後にカーネリアンを石留めした後に洗浄したものが完成品となります^^

写真は全て画像加工をしていない自然光のみで撮影したものです、

光の当たり方でだけでこんなにも表情が変わるのも彫り模様を多用したアイテムの特徴ですね。

アクセサリー作りに向いてる天然石、カーネリアン(紅玉髄)

【本格的なシルバーアクセサリーの作り方】金属を溶かしてシンプルなネックレスを作る。まとめ

後半は色々なシルバーのパーツを付けてからの製作になるので金属の溶解とは離れていますが、もしハンドメイドで彫金をやっていてシルバーのきれっぱしを再利用したいという方は安全対策をしっかりとしてお試しください。

今回紹介したペンだとトップはそれなりに大きなものなのでシルバーの溶解にもコツがいりますが、小さいモノであればもっと作業しやすいので、レティキュレーションの技法と合わせれば面白い風合いのシルバーアクセサリーが出来ると思います。

レティキュレーションのやり方はこちらから↓

シルバーアクセサリーの作り方、レティキュレーション加工

IMULTA(@imulta_jewelry)でした。

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この記事を書いた人

上谷 俊介のアバター 上谷 俊介 彫金師

彫金萬代表、彫金ブランド「IMULTA」を運営しています。

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