シルバーアクセサリーなどに使用される銀素材の種類を簡単解説

鍛金と彫金で作ったネックレス
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こんにちはIMULTA彫金師の上谷です。

独学で彫金を始めて15年たちまして現在はIMULTA(イムルタ)という自分のブランドを立ち上げて彫金師をやっています。

他の記事でアクセサリーやジュエリーに使われる金属全般についての話をしましたので

今回はシルバー(銀)についてを書きます。

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目次

シルバーアクセサリーなどに使用される銀素材の種類を簡単解説

それでは今回は彫金に使うシルバーについてのお話です。

タイトルに「シルバーアクセサリーなど」と書いてある通りシルバーアクセサリー以外での使われ方も紹介していきます。

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シルバーで彫金と一番相性のいいsilver925

ショップの商品の説明文にも載せていますが、筆者の商品は基本的にsilver925を使用しています。

これは銀の成分が92.5%の金属で残りは銅やニッケルなどで強度を上げた合金です。

純銀は強度的にもろくて普段使いしにくい金属なので、一般的にシルバーアクセサリーに使われているのはsilver925で、輝き・強度ともに普段使いに適した金属です。

シルバー925はスターリングシルバーとも呼ばれます。※決めてるのは造幣局

シルバーと銅だけの合金をスターリングシルバーだという人もいます。基本はこちらです。

※ニッケルフリー(合金にニッケルを使ってない)だとアレルギー反応が出にくいというのがありますが、銅が合金されている以上当然反応が出る方はいます。

アレルギー対応金属と言われているチタンやジルコニウムでも反応が出る方は出ます。

少し検索すればわかりますが銅はニッケルの次にアレルギー反応が出やすい金属なのでニッケルが入ってないkらと言ってアレルギーフリーとは言えません。

シルバー925は強度がある分、銀素材の中で一番彫金と相性のいい金属です。

個人的にはあらゆる金属を彫ってきた中でsilver925が一番きれいな彫り模様を出せる金属だと考えていますが、難易度的にシルバーは彫金の練習には向いていないので彫金の練習をしたいという方はシルバーはお勧めできません。

彫金の練習をして見たいという方は銅板を使いましょう。

彫金(彫り)の練習をしてみたい方はこちらの記事一覧をご覧ください。

片切タガネの記事一覧を見る⇨

毛彫りタガネの記事一覧を見る⇨

手に入りやすく扱いやすいsilver950

もう一つ一般的なアクセサリーに使われるシルバー素材がsilver950。

この流れなのでわかると思いますが銀の成分が95%の合金ですね。

銀の成分が多いのでsilver925よりも強度的には劣ります(いきなり折れたりはしません)。

silver925に比べ少し白っぽくて黒ずみやすいです。もちろん雑な管理をすれば925も950も同じように黒ずみます。

ただ、2.5%の違いが気になる方はそんなにいないと思うので購入する場合はあまり気にしないでいいと思います。

しかし作る側としてみた場合は大きく違ってくるので注意が必要です。

先に紹介したsilver925の方が少し硬いので模様を彫るのに向いています。

かたやsilver950は叩いて曲げたりするのに向いているのでオーナメントのような造形物を作るのに向いてます。

何を作るかによって変わってくるのですが、筆者は彫金(金属に模様を彫る)技術がメインなのと細かい石座(石を留める枠)をたくさん作るのでsilver925を使います。

「一点モノはsilver950だ!!」と言う方もいますが個人的には「そうかなぁ」というのが正直なところです。

彫りを入れた時に硬い方が模様の縁がパキッとはっきり出るので、筆者は一点モノでもsilver925を使っています。

余談ですが

【加工硬化】というのがあって、熱を与えたり叩いたりと圧力をかけるとどんどんシルバーは硬くなっていくので

その工程で硬さを調節することもあります。

加工しやすくするために【なまし】という工程があり、銀をカンカンに熱してから水に入れて急速に冷やすと銀は柔らかくなります。

溶けて白熱したシルバー
溶けて白熱したシルバー

ここまでは熱しませんが熱した後に水で急冷します。

作る側に必要な知識なのでお客さんにはあまりピンとこないかもしれないですね^^

さらに豆知識ですがsilver958にはブリタニアシルバーというカッコイイ別名もあります。

シルバーを叩いてコンチョ型のネックレスを作って見たい方はこちらの記事をごらんください。

シルバーアクセサリーの作り方。金属を溶かしてシンプルなネックレスを作る。

コインシルバーのsilver900

昔コインを作るために使っていた合金のためコインシルバーとも言います。こちらは銀成分が90%です。

古い銀貨を潰して作ったアクセサリーなんかはあえてコインシルバーで作ったことを商品説明に入れていたりします。

そのため、アンティークなアイテムに多く見られます。

最近のシルバーアクセサリーにはまず使われないので見たことがないという人がほとんどかもしれません。

アクセサリーが何でできているかは色味に関係してくるので気になる方は確認してみるのもいいかもしれません。

ただ最近のシルバーアクセサリーはお手入れが必要ないようにロジウムコーティングされているものが多いのでそれと同じ感覚でアンティーク系のシルバー素材を扱うとあっという間に汚れてしまうので注意が必要です。

細目に拭くアイテムも一緒に持っておくのがオススメです。

どのシルバーを使ったアクセサリーでもお手入れは大切

シルバーは放っておくとあっという間に硫化して黒ずんでしまうのでお手入れが大切になってきます。

多少のくすみであれば「味」として楽しめるシルバーアクセサリーですがずっと放置しているとちょっとそっとでは汚れが取れなくなるので着け終わったら軽く拭くのがオススメです。

シルバー関係のお手入れは別記事をご覧ください。

シルバーアクセサリーのお手入れの簡単な方法

シルバーアクセサリーなどに使用される銀素材の種類を簡単解説まとめ

今回の読む彫金教室はシルバーアクセサリーなどに使われる銀素材について紹介しました。

銀製品はその合金の配合率で特色が違います。

銀の純度が高いものはすぐに黒ずみますし衝撃にも弱いので管理に気を付けましょう

管理をちゃんとすれば長く使えますし、定期的に布で磨くだけで輝きはある程度保てます。

製作者側が作るものに対して適したものを使えるように知識を持っていれば良いと考えていますので

購入された方はある程度の硫化の黒ずみもまた一緒に時間を重ねた味わいであると楽しんでいただければ幸いです。

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 もし彫金でシルバーアクセサリーを作って見たいという方は記事をまとめてあるのでそちらをご覧ください。

簡単なシルバーアクセサリーの作り方まとめ6選。読む彫金教室。

鍛金と彫金で作ったネックレス

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この記事を書いた人

上谷 俊介のアバター 上谷 俊介 彫金師

彫金萬代表、彫金ブランド「IMULTA」を運営しています。

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