50の手習いとしての彫金、趣味で始める伝統工芸。

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こんにちはIMULTAの彫金師の上谷です。

今回は50代から始める趣味としての彫金を紹介します。

本記事では「彫金教室」に通うか「独学」で行うかの違いと費用などについて解説します。

初心者の方が彫金の知識を増やすために役立つ電子書籍を用意しています。

売り上げは当ブログとYOUTUBEチャンネルの運営維持、伝統工芸の取材費に当てさせていただきます。

目次

50代から始める趣味として伝統工芸の彫金を始める。

新たな趣味として彫金を始めるにあたって「彫金」を始めると言っても伝統工芸の一つですし少し敷居が高く感じるかもしれません。

しかし筆者は彫金を独学から初めて現在ではプロの彫金師として生計を立てているので、「どのように始めるか」や「何をやるか」という事を絞れば始めるのはそれほど難しくはありません。

実際にアクセサリーやジュエリーを販売して副業にしたいとなると技術とは違う面でのスキルが必要になるのは事実ですが、副業を目指せるという点では他のジャンルに比べて現実的だと考えます。

彫金教室に通うか、独学で始めるか

彫金を始めるにあたって最初の分岐点は彫金教室に通うか、独学で始めるかという事です。

彫金教室に通うメリットは自分で工具を買い集める必要がないことと騒音問題について対処する必要がないことが挙げられます。

独学の場合はその逆なので集合住宅にお住まいの方は作業可能な内容が限られてしまう可能性があります。

彫金教室の費用

彫金教室の費用はピンキリです。

一般的に完全月謝制の教室とチケット制に分かれています。

50代の方であれば金銭的に余裕がある方もいらっしゃるかと思いますが「教室代が高い=いい教室」ではありませんのでご注意ください。

後述する「何をしたいか」によっても変わってきますが、彫金は作業内容によってかかる費用が大きく異なります。

単純な教室代としての費用の他に工具代や材料費などが別途発生する場合があるので、通う前にしっかりと確認する必要があります。

彫金教室で工具代と材料代が別の場合は注意が必要

筆者は彫金関連のYOUTUBEチャンネルを運営する中でリスナーの方から質問や情報を頂くことがあります。

YOUTUBEのコメントやTwitterなどで教えていただいた限りでは工具代や材料費が教室代に含まれている教室とそうでない教室があるようです。

2023年現在、シルバーやゴールドの価格が高騰しているので、材料費が別になっている教室でシルバーを教材に使用している場合は費用が跳ね上がるので気を付けましょう。

実際に金属に模様を彫る「彫金」の場合、真鍮板や銅板で練習することが常識なので、材料費が別会計で彫りの練習にシルバーを買わせようとする教室はお勧めできません。

また糸鋸の刃やリューターなどの先端工具のような消耗品に関しても別会計だと彫金作業をしたことがない方が想像できないレベルでお金がかかります。

「初心者は糸鋸の刃を折るのも仕事のうち」という言葉を知り合いの彫金師が言っていたように、破損しやすい工具・消耗品というのが彫金作業には多く存在するので、それほどかからないだろうと考えていた工具代がかさむことが考えられます。

また工具を販売しているような教室の場合、切削油など工具の劣化を防ぐ道具を使うように適切な指導をしていない可能性があります。(※リスナーの方からYOUTUBEのコメントでいただきました。)

筆者はちゃんとした指導者の下で練習したほうがいいと考えており、自分が独学で紆余曲折した経験があるので過去に彫金教室に通う事を勧めていましたが、YOUTUBEでいただいたコメントを見る限り「かなりいい加減な彫金教室」が多いようなので通う前に費用とカリキュラムについては必ず確認しましょう。

彫金を独学で始める

近年ではYOUTUBE動画やブログ記事を含め電子書籍などでも彫金の技法について解説したものが多くあります。

筆者が独学を始めた18年前に比べると圧倒的に彫金を趣味として始めやすい環境になっているので、まずは独学で初めてみる事をオススメします。

どうしてもわからなければ彫金教室に始めればよいと考えます。

また他人に作業内容を決められるよりも自分がやりたい作業に絞って工具を揃えて作業したほうが費用も掛かりません。

現代で彫金というと以下の3つになります。

  • 彫金(金属に模様を彫る・象嵌)
  • 鋳金(ロストワックス製法)
  • 鍛金(金属を叩くなどしての成形)

自宅で行う場合一番取り組みやすいのが鋳金(ロストワックス製法)、原型としてワックス(蝋)を削りアクセサリーを作ります。

金属をガンガン叩く作業がないので、機械工具を使わないのであれば騒音問題になりにくいのでオススメです。

こちらの電子書籍を参考にしてみてください。

金属に模様を彫る彫金の場合、上達を目指して行うのであればちゃんとした重さのある彫刻台が必要になります。

タガネと金槌と彫刻台
タガネと金槌と彫刻台

必要になる工具が限られるので趣味として続けるのであれば総合的に考えた場合あまり費用が掛からないのですが快適に作業をするのであればある程度の初期投資が必要になります。

またネット上で見るような絵画的な彫金は基本的な彫りの練習を繰り返した先に出来るようになるので、地味なな反復練習が苦手な方にはオススメできません。

当ブログやYOUTUBEチャンネルに「聞いただけでプロと同じレベルで彫れるようになる魔法のコツ」を聞いてくる方がいますが、そんなものはありませんのでご注意ください。

それでも独学でやってみたい方はこちらの電子書籍をご覧ください。

まとめ

彫金を趣味で始めるには他の分野に比べると工具代の費用が掛かります。

安価に趣味として始めたいという方にはオススメできません。

またYOUTUBEやTwitterでいただいた情報を見る限りデタラメを教えて高額な講習代を取っている教室もあるようなのでお気を付けください。

IMULTAでした。

彫金などの金工に興味がおありでしたら日本美術刀剣保存協会が主催している鑑賞研究会に参加するのも面白いかもしれません。

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この記事を書いた人

上谷 俊介のアバター 上谷 俊介 彫金師

彫金萬代表、彫金ブランド「IMULTA」を運営しています。

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