こんにちは彫金師の上谷です。
今回はYOUTUBEのコメント欄で質問を頂いたのでその質問内容について解説していきます。
動画でもアップしているので興味のある方は動画もご覧ください。
タイトル的に「簡単に出来る」と勘違いする方がいらっしゃるかもしれませんが、キレイに彫るには練習が必要になります。
読むだけですぐに彫金がうまくなるという内容ではありませんのでご注意ください。
今回は片切りタガネの使い方を基本として紹介しますが、毛彫りタガネなどでも応用できます。
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彫金を始めたての初心者が基本として覚えておくべきポイント3選。
いただいた質問の紹介
今回いただいたコメントがこちら
文章にすると非常に長くなるため返信では最低限のポイントについて回答しました。
今回の質問内容の解説用の動画がこちら
実際に刃の動かし方を見た方がわかりやすいと思ったので動画にしました。
彫金初心者が最初に覚えておくべきポイントを最初に紹介します。
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彫金の基本的な考え方3選
最初に覚えておくべき彫金のポイントがこちらの3つ
- 細かく叩く
- タガネに合わせた叩き方をする
- 曲線の場合、刃先だけで彫ろうとしない
細かく叩く
彫金で模様を彫る時に「カーブのきつい所は細かく叩く」という基本的な考え方があります。
三日月彫りなどを行う場合、彫り始めと彫り終わりの中間点の特に目立つカーブ部分を細かく叩こうと考える方が多いと思いますが、基本的に常に細かく叩く必要があります。
しかし考えてみると三日月を彫る時タガネの刃というのは横方向だけではなく金属板の下方向・深さを出す方向にも動いているはずです。
そうでなければ模様が彫れません。
カーブが弱くなっていると平面的に感じる部分でも、最後の部分をキレイに彫り抜くためには細かく叩く必要があります。
また細く彫り抜く際は最後に彫る部分は一番広く彫っていた部分に比べて彫る負荷(抵抗)が小さくなるので、小さく叩かないとスコーンと抜けてしまう事もあります。
タガネに合わせた叩き方をする。
タガネに合わせた叩き方をするというのは「タガネが研げない初心者向け」の考え方になります。(※本記事はあくまで初心者向けです。)
- タガネに合わせて叩く。
- 叩き方(彫りたい模様)に合わせたタガネを作る
基本としては上記の二つになります。
初心者の場合自分でタガネを作ることができないので「タガネに合わせて叩く」一択になります。
そもそも自分が所持しているタガネを叩いて彫った時にどのように刃が進んでいくかというのが理解できていないと当然きれいに彫れません。
三日月などの最後をキレイに彫り抜くには最後の刃の向きが大事なので、一定に叩くためにも刃の進み具合を練習して確認しておきましょう。
曲線の場合、刃先だけで彫ろうとしない。
山彫りなどの彫り方で刃先を捻る彫り方はあります。
しかし慣れないうち(彫りの姿勢が固まらないうち)に帳尻を合わせて捻るような彫り方をすると一定の深さで彫る事が難しいのでバリが残ることが多くなります。
動画内でも言っていますが人間はそれぞれ骨格が違うので彫りやすい姿勢というのが違います。
筆者の個人的な意見で言えば「背筋を伸ばして肘を高く上げて肩を回しやすい状態で彫る。」というのがおすすめです。
繰り返しますが人間骨格が違うので人それぞれ彫りやすい姿勢が違います。
自分の彫りやすい姿勢を見つけましょう。
個人的には彫りやすければ、キレイに模様を彫れるのであればどんな姿勢でもいいと考えます。
重要なのは彫る時に姿勢を安定させられることなので、まずはグラグラせずに彫れるようにしましょう。
キレイに彫るための基本的な練習方法。
▼動画で見たい方はこちらからご覧ください。
今回紹介する練習方法は「基準となるものを用意して基準に合わせて彫る」という事です。
動画内で図も併用して解説しているので詳しくは動画をご覧ください。
過去に三日月や波線の彫り方を紹介した動画・記事での練習は「タガネの動かし方を知って自由に彫る」ための練習でした。
つまり「ここに彫らなくてはいけない。」という制限を設けた彫金の彫り方については紹介していませんでした。
完全に範囲を制限するわけではありませんが、ある程度の制限を設けての練習というのがキレイに彫るためのステップという事になります。
まとめ
今回はYOUTUBEのコメント欄にいただいた質問をもとに動画を作成し解説しました。
- 細かく叩く
- タガネに合わせた叩き方をする
- 曲線の場合、刃先だけで彫ろうとしない
彫金の超基本的な考え方の3つの中で特に必要なのは「細かく叩く」という事です。
最初はとにかく細かく叩くように心がけましょう。
「こんなに細かく叩かなくても問題ないな。」といった加減がわかってくるはずです。
IMULTAでした。
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