読む彫金教室、彫金のデザインを筆ペンで描く

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今回は彫金のデザイン画をどうやって描いているかを紹介します。

彫金で使用されるタガネのひとつで「片切タガネ」があります。

タガネはそれぞれの種類によって彫り方が違うので、彫るモチーフの下書きをする時も筆ペンを使ったりシャーペンを使ったりとあれこれ変えます。

ペンを変更するかどうかは人によると思うので、あくまで一例として参考にしてください。

過去の記事でも紹介した通り、片切タガネは筆のように使う事が出来るのでデザイン案を固める時は筆ペンを使って書いていきます。

書き方については思い思いに描けばいいと思いますが、今回はIMULTA流の書き方を紹介します。

この記事を読むと思い切った彫り方をする考え方が出来るようになります^^

それでは読む方金教室の考え方編です。

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目次

彫金のデザインを筆ペンで描く。

まずはTwitterに投稿した画像をご覧ください。

この画像のように筆ペンを使って龍のデザインを書いています。

二枚目に一緒に載っている銅板の龍は筆ペンでデザインを描く前に彫ったものです。

使用している筆ペンはこちら

なぜわざわざ筆ペンを紹介したかというと、この筆ペンは握り具合でインクの出方が変わるので実際の筆に近い感覚で書くことが出来ます。ただ油断するとドボドボになります。

メチャメチャ一般的な筆ペンなので皆さん使ってると思います。

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片切タガネのデザインには筆ペンを使う。

片切タガネで彫るか毛彫りタガネで彫るかなど、どのように彫るかによってデザインの仕方は変わってきます。

この画像の龍はしっかりと線をつなげてビッシリと彫るタイプの龍です。

こういった龍はシャーペンやマジックペンなどでデザインしてから彫って光の向きを考えながら表情を付けていきます。

※ここで言う光の向きというのはデッサン的な事ではなく彫った面が光を受けた時にどのように光るかを考えるという事です。

色々な形の片切タガネ・毛彫りタガネを使って彫り上げるので一番時間がかかる彫り方です。

「片切タガネだけでなく色々な彫り方の練習をしたい。」という事であればこの彫り方が一番適しているのでお試しください。

さて今回の筆ペンを使ったデザインは片切タガネのみを使う時に使用するデザインの書き方です。

例えば龍が大きく体を捻っている部分、筆ペンのインクで真っ黒になっているようなところは片切タガネを出来るだけ寝かせて彫って、影のみで見せるような彫り方になります。

※黒染めする場合など仕上げによっては彫り方は変わってきます。

デザイン画の状態ではそれなりに書き込んである龍ですが、筆ペンでデザインした場合はここから彫る線をどんどん省いていってあっさりと余白を活かした龍にします。(※あくまで私の場合です。省かず絵のまま彫ってもなんも悪くありません。)

デザインを省く前提があるため筆ペンで描く場合は余分に線を書き込みます。

確認しながらドンドン書き足していく、塗りつぶしていくので最終的に真っ黒になっている場合も多いです^^

真っ黒まで行くとデザイン画として使えないので、ある程度まで書いたらスマホで写真を撮って一旦その状態を確認できるようにしてまた書き込みます。

この作業を繰り返してドンドンと色んな完成像のデザインを確認できるように増やしていきます。

この方法は「あ~!! やり過ぎた、描き込み過ぎた。」というトラブルを回避できるのでオススメです。

片切タガネの彫金デザインに筆ペンを使うメリット、発想力の向上

片切タガネの練習方法で三日月を彫る方法や、波線、山彫りなど紹介してきたので、その通りに練習していくと片切タガネのメリットである筆のような使い方が浮かびにくくなってしまい、発想力が落ちます^^;

「とにかくキレイな曲線を彫れば大丈夫」「歪になっていると出来ていない気がする」状態に陥りがちです。(※真面目に基本練習をする人ほどなります。)

三日月を彫ったりキレイ目なデザインを彫る時は彫り跡がキレイであるに越したことはありませんが、今回のような龍の荒々しさを表現したい時などは別に彫り跡が必ずしもなめらかである必要はありません。

※荒い線を彫る場合は彫った面が鏡面にならないタガネを使うような場合もあります。

最終的に龍がかっこよければいいですよね^^

筆ペンでわざと歪に書いたり、めちゃくちゃに描き込んだり塗りつぶす事を繰り返すと脳みそのコリがほぐれて発想力があがって思い切ったタガネの使い方が出来るようになるというメリットがあります。

彫金の練習に向いている金属ランキング

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モチーフの組み合わせ、奥行きの推敲に便利

文字と絵の組み合わせ

上の画像は漢字と不動明王のデザインの組み合わせです。

私は文字と絵を組み合わせることは滅多にありませんが、別系統のモチーフと組み合わせる時などのデザインは筆ペンが便利です。

筆ペンとボールペンで使い分けるとさらに強弱が出しやすくなります。

奥行きの推敲に便利

平面に彫金する場合、奥行きを出す時は彫る深さを気を付ける必要があります。

片切タガネと毛彫りタガネで使い分ける方法もありますが、同一のタガネで彫る場合は刃の向きと深さで調整するしかありません。(ポンチや梨地などのテクスチャーを使わないという前提の場合。)

筆ペンでデザインを描くと、描く時に筆先をどのくらい付けるかを意識して書くようになるので、彫る時に自然と反映されます。

まとめ

今回は片切タガネで彫る前に筆ペンでデザインを書く事のメリットを紹介しました。

筆ペンでデザインを描いたからと言って上手くなるわけではありませんが、ある程度基本的な彫り方の練習を繰り返した後、さらに彫った時のモチーフの表情付けがしたくなったら是非試してみてください。

「キレイに彫らなきゃ病」のリハビリにも有効です^^ ←これが一番重要です。

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またYoutubeで「IMULTAのYoutube彫金教室」という事で片切タガネの刃の向け方や基本的な練習方法などを紹介しています。

高評価よろしくお願いします。動画に関する感想や質問は動画のコメント欄へお書きください。

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この記事を書いた人

上谷 俊介のアバター 上谷 俊介 彫金師

彫金萬代表、彫金ブランド「IMULTA」を運営しています。

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