リューターの先端工具について書く~狭い部分を削る

先端工具  Busch 超硬カッター No.23 1.0mm
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こんにちは彫金師の上谷です。

金属の造形を手作業を勧めていくと途方もない時間がかかる部分が出てきます。

そのためリューターなどの機械工具を使用して効率的に作業を進めていく必要があります。

今回の読む彫金教室で紹介する先端工具は「Busch(ブッシュ) 超硬カッター No.23」。

今回の工具は「狭い隙間を削りたい」と考えている人に向いている先端工具です。

アクセサリー作りに使用するリューターの基本的な使い方と先端工具(ビット)について知りたい方はこちらをご覧ください。

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目次

リューターの先端工具について書く~狭い部分を削る

先端工具を用途別に紹介している記事です。

「超硬」と名前の付いた先端工具は一般的なスチールバーに比べて切れ味が高く非常に持ちもいい工具です。

ただ以前「先端工具を選ぶポイント」の記事で紹介したように、削れるところは全部今回の超硬カッターで削ればいいと考えているとうまくいかなくなる部分もあります。

メリットとデメリットを紹介します。

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狭いところを削る先端工具、超硬カッター No.23

冒頭で書いた通り狭いところを削るのに適したリューターの先端工具です。

太さの種類は色々ありますが一番細いので0.7㎜の太さの超硬カッターがあります。

私が使っている場面を例に紹介します。

※ちなみに今回使っているリューターはこちら↓

シーフォース(御徒町の彫金工具屋)などでも一般的に販売されているリューターでプロが使用するにも十分なパワーを持っています。

今回紹介する先端工具がすべてのリューターで使用できるかどうかはメーカーなどにお問い合わせください。

私も自分が使ってないリューターに関してはわかりかねます。

透かし模様やドリルであけた穴の拡張に使う。

彫金で地金から作ったものでもキャスト(鋳金)で作ったものでも

透かし模様を入れる時は切り抜く部分にドリルで穴を開けた後に糸鋸を使って模様に合わせて切り抜いていきます。

切り抜いた模様が下書きの線からずれてしまって少しだけ削りたいという場合で、【細い糸鋸を使うよりも効率がいい時】は今回の超硬カッターで模様に合わせて削っていきます。

透かし模様を入れる時にドリルで穴を開けて、その穴に糸鋸の刃を通して切り抜きますが糸鋸の刃は一番細い刃が「#8/0」という太さで今回紹介している先端工具の一番細い0.7㎜よりも細いです。

より細やかな模様を入れる時は糸鋸で模様の尖った部分などを切り出していきます。

糸鋸の基本的な使い方を紹介しています。

糸鋸を使う時は高さを気にする

ただ結構神経を使う作業なので今回紹介する超硬カッターの太さでササッと済ませられるところなら、

超硬カッターで削って終わらせます。

使用時の注意点

このブログで先端工具を紹介する時に必ずと言っていいほど出てきますが、今回もラスペネの使用推奨です。

リューターはフットペダルを軽く踏んだだけでもすごい勢いで回転します。

細い先端工具は雑に使うとあっという間に切れ味が落ちてしまうので気を付けてください。。

彫金は色々な工具を総合的に使って製作するため、工具へのダメージを無視して作業を進めるとトータルでコストがめちゃめちゃかかるので、作業を補助するもの、節約に便利なものはドンドン使う事をオススメします。

たまに「彫金でこんな油を使うのか??」と聞いてくる方がいますが、昔ながらの彫金でも切削補助でテレピン油を使うというのは知られています。

筆者が色々な油を試して一番使用に合っていたのがラスペネであり、昔の有名な彫金師が現代に現れたら迷わずラスペネを使うと思います。それぐらい便利です。

・超硬のドリルは気を付けないとすぐ折れる。

ドリルで開けた穴を拡張する時に

例)ドリルで開けた0.5㎜の穴を0.8㎜程度の大きさまで穴を拡張したい。

「先端細まってるし、めんどくさいからギリギリの太さの超硬カッターをぶっ刺して一気に拡張しよう^^」

↑太さが1㎜ある場合はそうそう折れませんが1㎜未満のものはこれやると結構簡単に折れます。

挿し込むにしてもゆっくりと穴の周りを削りながら挿し込むイメージでやるべきです。

超硬(タングステン合金)の工具は硬度は高くても靭性(金属のねばり)がないので欠けやすいです。

「超硬」という名前に引っ張られて雑に扱っても大丈夫だと勘違いすると、あっという間に使えなくなるので気を付けましょう。

・一か所に力がかかりやすい。

使用するサイズに依りますが細い超硬カッターは一か所に力がかかりやすいです。

先端工具の付け替えがめんどくさくて広い面をそのまま細い超硬カッターで削ろうとすると波々の歪んだ面になりやすいです。

広い面を削る場合は、めんどくさくても過去に紹介した超硬ロータリーバーなどの大き目の口径の先端工具に取り換えて作業する事がそれぞれの先端工具の劣化を防ぐことにもつながります。

また金属への食いつきが非常にいいので、グリグリと押し付けると思ってもいない方向へぶれることがあります。

軽く撫でるような感じで「どのくらい削れるか。」を確認してから押し付ける力を調整するのがオススメです

透かし彫りで切り抜いた模様を整えるやり方は動画をご覧ください。

高評価よろしくお願いします。動画に関する感想や質問は動画のコメント欄へお書きください。

まとめ

今回紹介した先端工具は「Busch 超硬カッター No.23」狭い場所を削るのに便利です。

凄く切れ味がいいのでどの程度切れるかを確認した後、

細いタイプは破損に気を付けつつラスペネなどの切削油を併用して使いましょう。

IMULTA(@imulta_jewelry)でした。

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この記事を書いた人

上谷 俊介のアバター 上谷 俊介 彫金師

彫金萬代表、彫金ブランド「IMULTA」を運営しています。

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