自宅でできる天然石の穴のあけ方。

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旅行先で買った天然石に自分で穴を開けたいという方向けに、家でできる穴あけの方法を紹介します。

天然石に穴を開ける際は石の硬度(モース硬度)が重要になってきます。

硬度が7以上のものは穴あけが大変です。(水晶は硬度7)

ものによっては割れやすい特性などがあるので力を込めてドリルでグリグリやるといきなりパカッと割れるので注意しましょう。

柔らかめのマラカイトぐらいで練習するといいかも。

過去にハーキマーダイヤモンドクオーツの穴開けについて説明した記事と多少重複する注意点ですが、今天然石の穴家をするための工具(リューターなど)が何一つない状態であれば穴あけをやっているお店に頼んだ方が安く仕上がります。

シルバーアクセサリー作りに使用するリューターの基本的な先端工具(ビット)や研磨のコツについてはこちらをご覧ください。

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目次

家でできる天然石の穴のあけ方

天然石の穴あけに必要な工具から紹介します。

天然石の穴あけに必要な工具一覧

  • リューター
  • ヒートクレイ(なくても大丈夫)
  • 革(力を加えるときに安定させるために使います。硬度の低いものであればなくても大丈夫)
  • バット(水を張るのでちょっと底が浅めのもの、深すぎると作業しにくい)
  • ダイヤモンドドリル(ダイヤモンドの砥粒がついているビットでもOK)

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リューター

電動の工具で先端にドリルを付けて使用します。

リューターは安いものだとパワーが足りずに穴が開かない可能性があるので気を付けましょう。

リューターの使い方

ヒートクレイ

温めると柔らかくなり冷やすと固くなる粘土。

ハーキマーダイヤモンドのように形がいびつなものをバット底面に押し付けると作業中安定しないので、一度温めたヒートクレイの一方をバット底面に押し付け反対側にハーキマーダイヤモンドなど形のいびつなものを押し付けます。

冷えるとそのまま固まるので作業台として使用します。

熱に弱い天然石もあるので使えない場合もあります。(少し冷ましてから使えばほとんどの場合問題ありませんが、絶対ではありません。)

カボッションのような一面が平面になっている天然石や、手で押さえるだけで充分安定する大きい天然石の場合はヒートクレイを用意しなくても穴あけ可能です。

ヒートクレイの使い方

革もヒートクレイと同じように天然石を安定させるために使用します。

こちらはバット底面に押し付けて力を加えるときに安定させる&作業中の天然石の保護のために用意します。

少し厚みのあるものの方が安定&保護どちらの面でも効果が高いのでオススメ。

手で持った状態での天然石の穴あけも可能なので必須ではありません。

手持ちで穴あけをする場合はドリルで指を突き刺してしまう可能性もあるのでケガに注意してください。

バット

穴あけ作業中に天然石とドリルどちらにもできるだけ熱を与えたくないのでバットに水を張り、水の中で作業します。

バットの底が深すぎると作業しにくいので、ある程度の深さのもので問題ありません。

ダイソーなどで売っているもので問題なく作業できます。

ダイヤモンドドリル

天然石に穴をあける時に必須になるの工具がダイヤモンドドリル。

工具屋で販売されているちゃんとしたダイヤモンドドリル(1本2800円ぐらいのもの)がオススメですが、ダイヤモンド砥粒がついているビットであれば最低限穴あけに使用できます。

安価なダイヤモンドビットはすぐに砥粒がはがれるためシャーペンの芯のように使い捨て感覚で使用することになりますし、キレイな穴あけは難しいです。

開けた後に穴の中を磨くのであればダイヤモンドペーストが必要になります。

キレイで小さな穴を開けたいのであればちゃんとしたダイヤモンドドリルを使用しましょう。

リューターのドリルについて

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天然石に穴を開けるときの注意点

天然石に穴を開けるときに気を付ける事はこちら

天然石に穴を開けるときに気を付ける事一覧

  • 天然石と工具どちらもできるだけ熱を持たないようにする。
  • 無理に力を加えて割れないようにする。
  • ダラダラ時間をかけない。工具と石の破損両方を怖がって時間をかけると逆に両方とも傷む。

人によっては無意識に気を付けて作業できると思いますが、独学でやってきた筆者が躓いて改善してきたポイントです。

天然石と工具どちらもできるだけ熱を持たないようにする。

天然石に穴を開ける作業中に作業面は摩擦が起きるので熱を持ちます。

天然石も工具(ダイヤモンドドリル)も無駄な熱を与えると悪い影響が出出るので、できるだけ熱を持たないように作業します。

天然石は割れる可能性が高くなりますしものによっては変色します。

ダイヤモンドドリルは無駄な熱が加わると天然石を削るためのダイヤモンド砥粒がはがれやすくなり、剥がれた場合はただの鉄の棒になるので穴が開きません。

天然石に無理に力を加えて割れないようにする。

基本的には無理な力を加えずにドリルの砥粒の力で穴を開けていきます。(力を入れないとは言ってない。)

最終的に穴を開けきる時に無理な力を加えると穴周りの部分が一緒に割れます。

天然石の種類によっては割れやすいのでグリグリと無闇に押し付けないようにしましょう。

穴の中でドリルが折れると抜けない場合もあるので注意が必要です。。(※これは金属の穴あけで多い事故。)

穴あけ作業にダラダラ時間をかけない。

天然石が割れないようにと必要以上にゆっくり作業をするとダイヤモンドの砥粒が摩耗してはがれてしまいます。

「無理に力を加えない」と矛盾する等に感じると思いますが、天然石が割れない・ドリルが折れない範囲でグッと力を加えて一気に穴を掘り進めるのが穴あけのコツです。

もし今うまく穴あけができないという方は効果的に力を加えられていない可能性が高いです。

特に水晶やハーキマーダイヤモンドなど硬度が7以上の天然石は結構思い切りやった方がいいです。

天然石に穴を開ける作業手順

天然石の穴あけ手順一覧

  • 穴を開けたい箇所に軽く傷をつける。
  • バットに張った水の中でダイヤモンドドリルを差し込み一気に穴を掘り進める。
  • 掘り進めた穴の反対側(開通させたいポイント)から掘り進める。

穴を開けたい箇所に軽く傷をつける。

金属でもなんでもそうですがツルツルの面にドリルを突き立てようとしても安定せず滑ってしまいます。

ドリルを立てる前に軽く傷をつけて安定する様にします。

フライス盤を使うのであればやらなくてもいいですが、リューターを使って手元で作業するのであれば最初の作業として必須です。

バットに張った水の中でダイヤモンドドリルを差し込み一気に穴を掘り進める。

水の中で作業することで作業面の熱が少なからず散るので工具の劣化と天然石への負担が抑えられます。

ダラダラと時間をかけてしまうと砥粒がはがれるので、天然石が割れない範囲で力を加えて一気に掘り進めます。

そのまま一気に貫通させようとすると開通する側が力に負けて穴周りが割れる可能性があるので、「そろそろ開きそう。」ぐらいで止めます。

掘り進めた穴の反対側(開通させたいポイント)から掘り進める。

天然石が割れないように今度は開通させたいポイント側から穴を開けていきます。

安全でキレイに穴を開けるためにはこの最後の作業が重要になります。

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まとめ

天然石の穴あけは必要な工具の知識と作業中の注意ポイントを確認しておけば、作業自体は単純なのでそこまで難しくはありません。

ただリューターのパワーが足りないと掘り進めることができなかったり、安価なダイヤモンドビットの場合は作業中に砥粒がはがれて作業できなくなったりと工具の問題で躓くことが多いのでそれなりに元手(工具代)がかかります。

穴あけ作業に慣れるまではダイヤモンドドリルを何本か使いつぶすことも十分考えられるので、「安く穴開けをしたい」と考えてやろうとするのであればオススメできません。

ただ一度技術を身に着ければ天然石に自由に穴あけができるようになるので、色んな天然石をオリジナルアクセサリーにすることが可能です。

興味のある方はお試しください。

IMULTAでした。

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この記事を書いた人

上谷 俊介のアバター 上谷 俊介 彫金師

彫金萬代表、彫金ブランド「IMULTA」を運営しています。

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